【子ども】
【子ども】小学校高学年の約8割がパソコンで文字入力を習得ー小中学生が身につけているICTスキルの実態とは?ー(2025年11月27日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
調査結果
2024年11月に実施した親と子に関する調査の中から、子のICTスキルについてお伝えします。
1. カメラで撮影・スマホ、パソコンで文字入力、情報検索は中学生の約9割が習得
小中学生のスマホ所有率は年々上昇し(2025年1月30日レポート参照)、所有開始時期も早まっています(2025年3月17日レポート参照)。さらに、GIGAスクール構想の進展により、学校での情報機器の利用も広がっています(2025年5月8日レポート参照)。
こうした状況の中で、子どもたちはスマホやパソコンでどのようなことができるのでしょうか。調査結果を基に見ていきます。図1は、スマホ、パソコン、タブレットを利用する時に使うスキルの中で習得しているものについて、子ども本人に聞いた結果です。カメラで撮影・スマホ、パソコンで文字入力、情報検索は中学生の約9割が習得しています。
図1. 【小中学生】実施可能なICTスキル(学年別)
2. パソコンでの文字入力を習得 小学生低学年で調査開始以降初めて4割を超える
次に、経年変化が比較できる関東地域の小中学生を対象に、2種類の習得状況を確認しました。図3は「パソコンでの文字入力」に関する結果です。GIGAスクール構想が本格始動した2021年に大きく伸び、小学校低学年では初めて4割を超えました。
また、スマホの所有率やSNSの利用率が増加(2025年4月10日レポート参照)するのに伴い、スマートフォンに関するスキルも向上しています。図4は、「SNSで見せたい人だけに情報を送ることができる」人の割合を経年で示したものです。全体として上昇傾向にあり、特に小学校高学年では、この1年間で8ポイント増加しました。
図2. 【小中学生】パソコンでの文字入力を習得(経年変化)
※関東の小中学生が対象
図3. 【小中学生】SNSで見せたい人だけに情報送ることができる (経年変化)
※関東の小中学生が対象
3. 学校の授業で情報機器を利用した頻度が高いとパソコンでの文字入力を習得した子が多い
最後に、学校の授業で情報機器(タブレットやパソコン)を利用した頻度と、パソコンで文字入力ができる子どもの割合を合わせて示した結果が図4です。授業での利用頻度が高いほど、文字入力を習得している割合も高くなる傾向があります。特にこの傾向が顕著なのは、小学校低学年でした。
また図5ではプログラミングによりアプリやシステムを作成できると回答した割合見ていますが、中学生情報機器を利用した授業頻度が高いと、できると回答した割合が高い傾向でした。
図4. 【小中学生】情報機器を利用した授業頻度とパソコンで文字入力を習得している割合(学年別)
図5. 【小中学生】情報機器を利用した授業頻度とプログラミングによりアプリやシステムを作成できる割合(学年別)
なお、子どもに関する調査結果は「モバイル社会白書2025年版」でも紹介しています
当白書は、子どもに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。
モバイル社会研究所白書2025年版(全体)
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp25.html
モバイル社会研究所白書2025年版(子ども調査)
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp25/chap7.html
調査概要 ―「2024年親と子の調査」―
| 調査方法 | 訪問留置調査 |
|---|---|
| 調査対象 | 全国・小学生及び中学生とその親 |
| 回答数 | 1,300(組)[小中学生1,300人とその親] |
| 抽出・割付 | 層化二段抽出、性別・学年・地域・都市規模の人口分布に比例して割付 |
| 調査時期 | 2024年11月 |
問い合わせ先
本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。
モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
< https://www.moba-ken.jp/whitepaper/>
