このページの本文へ移動

モバイル社会研究所

メニュー

通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【子ども】
情報機器を利用した授業 小学校高学年・中学校では、約3割が毎日利用ー利用頻度によりICTスキル等に差が見られるー(2025年5月8日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 情報機器を利用した授業 小学校高学年・中学校では、約3割が毎日利用(図1
  • 週1回以上実施している割合は中国・四国で7割を超え、一方、東海地域は6割未満(図2
  • 情報機器の利用頻度により「進捗状況の把握」「意見の言いやすさ」「他人を参考にする」に差が生じる(表1
  • 情報機器の利用頻度によりICTスキルに差が生じている(表2
  • 授業頻度はこの3年大きな変化は見られない(図3

調査結果

2024年11月に実施した親と子に関する調査の中から、情報機器を利用した授業の実施頻度についてお伝えします。

1. 情報機器を利用した授業 小学校高学年・中学校では、約3割が毎日利用

GIGAスクール構想が開始され、学校で情報機器(タブレットやパソコン)を利用した授業が行われています。では、情報機器を利用した授業の頻度(学校での利用)に差はあるのか、全国で調査を行いました。図1の通り、小学校高学年・中学校では、約3割が毎日利用しています。その一方、月2、3回以下の利用も約3割となりました。この結果から、実施頻度は学校・クラスごとに大きな差があることが明らかになります。

また、地域別に授業頻度を分析したものが図2となります。地域によって差が生じているのが分かります。

なお、比較可能な関東地区を対象に、この3年間の授業の頻度の推移(週2回以上実施)を参考資料に示していますが、あまり変化は生じていません。

図1. 【小中学生】情報機器を利用した授業頻度



図2. 【小中学生】情報機器を利用した授業頻度(地域)

2. 情報機器の利用頻度により「進捗状況の把握」「意見の言いやすさ」「他人を参考にする」に差が生じる

次に情報機器を利用した授業頻度の差で、授業への感想に差が生じているかを確認します。授業への感想は、学校の授業で情報機器を利用したことでどう思ったかを「進捗状況の把握」「意見の言いやすさ」「他人を参考にする」で聞いています。

それぞれ「そう思う」「少しそう思う」の合わせた割合を表1に示しています。多くの項目で、情報機器を利用した割合が高いグループが、高い傾向が確認できます。

表1. 【小中学生】情報機器を利用した授業頻度と授業の感想 そう思うと答えた割合(%)

3. 情報機器の利用頻度によりICTスキルに差が生じている

最後に情報機器を利用した授業頻度の差で、ICTスキルに差が生じているかを確認します。

それぞれできると答えた割合を表1に示しています。学年によって異なりますが、情報機器を利用した割合が高いグループが、できる割合が高い傾向が確認できます。

表2. 【小中学生】情報機器を利用した授業の頻度とICTスキル できると答えた割合(%)



参考資料:図3. 【小中学生】情報機器を利用した授業頻度 週2回以上の割合

※対象は関東

なお、子どもに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。(今回のレポートに関連する調査結果も掲載)

当白書は、子どもに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2024年版(全体
モバイル社会研究所白書2024年版(子ども調査)

 

調査概要 ―「2024年親と子の調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 全国・小学生及び中学生とその親
回答数 1,300(組)
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・学年・地域・都市規模の人口分布に比例して割付
調査時期 2024年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

page top