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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【子ども】
96%の小中学生が決めている親と子のスマホのルールの内容は?(2025年7月14日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • スマホを所有している96%の小中学生が親と子のスマホルールを決めている(図1
  • 低学年では時間や場所に関するルール、高学年になると個人情報に関するルールが多くなる(表1
  • 近畿・関東は設定している親と子のスマホルールの項目が多い(図2
  • 利用時間のルールを決めている子のインターネットを終了する時間は早い傾向(図3

調査結果

2024年11月に実施した親と子に関する調査の中から、スマホの親と子のルールについてお伝えします。

1. スマホを所有している96%の小中学生が親と子のスマホルールを決めている

小中学生の約半分がスマホを所有しています(2025年1月30日レポート参照)。また、スマホを持たせる年齢も低下(2025年3月17日レポート参照)しています。それでは、親と子の間でスマホに関するルールを設けているのでしょうか。調査結果をお伝えします。
スマホを所有している小中学生の96%が何らかのルールを決めていました。最も多いルールは「勝手に課金・ネット購入をしない」で8割を超えていました。ルールは多岐に及び、時間や場所に関するルール、個人情報に関わるルールなど設定していました。

図1. 【小中学生】スマホに関する親と子のルール[複数回答]

※スマホを所有させている642人が対象、保護者が回答

2. 低学年では時間や場所に関するルール、高学年になると個人情報に関するルールが多くなる

続いて、学年別に設定しているルールを見ます。表1はそれぞれの学年ごとに決めているルールの中で、多いもの上位7つとなります。学年問わず、課金に関するルールは多いです。低学年では時間や場所に関するルール、高学年になると個人情報に関するルールが多くなります。

表1.【小中学生】スマホに関する親と子のルール(学年別上位)[複数回答]%

※スマホを所有させている642人が対象、保護者が回答

3. 近畿・関東は設定している親と子のスマホルールの項目が多い

次に地域別に見てみました。地域ごとに何かのルールが多く設定しているといった傾向は確認できませんでしたが、スマホの所有率が高く、所有開始年齢が早い、近畿・関東は決めているルールの数(例示した11項目で決めているルールの個数の平均)が多い傾向でした。

図2. 【小中学生】スマホに関する親と子のルール 決めている個数(地域別)[複数回答]

※スマホを所有させている642人が対象、保護者が回答
※回答者が30人未満の場合は参考値

4. 利用時間のルールを決めている子のインターネットを終了する時間は早い傾向

最後にルールとして2番目に多かった「スマホを使うのは決められた時間だけ」に関して、インターネットを終了する時間(スマホに限定せず)を合わせて見てみます。図3は中学生を対象に分析した結果になります。利用時間をルールに設定している子の方が、インターネットを終了する時間が早い傾向です。

図3. 【小中学生】スマホを使うのは決められた時間だけのルールを決めていると
子のインターネット終了時刻

※スマホを所有させている中学生が対象、保護者が回答


親子でスマホに関してルールを決める時に、大切なことは2つあります。1つはルールを決める時に親が一方的に決めて伝える・守らせるのではなく、子どもと一緒に決めることです。もう1つは、ルールの定期的な見直しです。長期休暇や進学・進級時は子どもの生活リズムや交友関係が変わりやすい時と重なります。その時期に、ルールを確認・見直すことをお勧めします。

また、親と子のルールと合わせ、閲覧内容のフィリタリングなどのペアレンタルコントロール(2025年6月5日レポート参照)も検討してください。

なお、子どもに関する調査結果は「モバイル社会白書2024年版」でも紹介しています。(今回のレポートに関連する調査結果も掲載)

当白書は、子どもに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2024年版(全体)
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp24.html

モバイル社会研究所白書2024年版(子ども調査)
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp24/chap7.html

 

調査概要 ―「2024年親と子の調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 全国・小学生及び中学生とその親
回答数 1,300(組)[小中学生1,300人とその親]
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・学年・地域・都市規模の人口分布に比例して割付
調査時期 2024年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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