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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【子ども】
小学生の2割が毎日2時間以上YouTube、テレビ番組を視聴―動画視聴の親子時間を合わせてみる―
(2022年11月28日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • YouTube、テレビ番組は約9割、ストリーミングサービスは4割程度視聴(図1
  • 小学生の2割がYouTube、テレビ番組を毎日2時間以上視聴(図1
  • 小中学生の5割弱が動画を毎日2時間以上視聴(図2
  • YouTubeとテレビ番組視聴時間 小学生では同程度、中学生ではYouTubeが多い(図3
  • テレビ視聴が長いと親と子が一緒に楽しむ時間も長い傾向(図4

調査結果

2021年11月に実施した親と子に関する調査の中から、子どもの動画視聴についてお伝えします。

1. 小中学生の5割弱が動画を毎日2時間以上視聴

小中学生のスマホの所有率が上昇傾向(2022年2月28日レポート)であり、タブレット、パソコンの利用も大きく上昇した中(2022年5月11日レポート)で、動画の視聴は何をどれくらい見ているのでしょうか。「YouTube」「テレビ番組」「ストリーミングサービス(アマゾンプライム、Netflix、Huluなど)」を対象に分析を行いました。

図1の通り、YouTube、テレビ番組は約9割、ストリーミングサービスは小学生で約4割、中学生で約5割が視聴しています。また約2割がYouTube、テレビ番組を毎日2時間以上視聴していました(経年推移は参考資料をご覧ください)。

この3サービスの合計視聴時間を表したのが、図2となります。小中学生とも、5割弱が毎日2時間以上視聴しています。中学生は小学生と比較して、若干ですが視聴時間が短い層と長い層がともに多く、2極化しています。

図1. 【小中学生】サービス別動画視聴頻度 n=500


図2. 【小中学生】動画視聴時間 n=500

2. YouTubeとテレビ番組視聴時間 小学生では同程度、中学生ではYouTubeが多い

利用が多いYouTube、テレビ番組を比較してみます。どちらかを視聴している子を対象にどちらの視聴が多いか分析しました(図3)。分析の結果、小学生は僅かながら、テレビ視聴が多い結果となりました。一方、中学生はYouTubeの方が、視聴時間が長い結果となりました。図1の通り、中学生も多くの子がテレビを見ています。YouTubeの方が多い子でも時間では少ないですが、テレビを合わせてみていました。

図3. 【小中学生】YouTubeとテレビ番組どちらを多く視聴しているか n=485

3. テレビ視聴が長いと親と子が一緒に楽しむ時間も長い傾向

最後に動画視聴とライフスタイルを合わせて分析した結果をお伝えします。図4は「YouTube、テレビ番組の視聴時間」と「親と子が一緒に楽しむ時間(動画を一緒に見ている時間だけではありません)」を合わせてみた結果となります。YouTube の利用時間との親子時間の関係は見られませんでしたが、テレビ番組の視聴とは相関が見られ、テレビ番組の視聴が長いと親子時間が長い傾向でした。これは、どの学年でも同じ傾向が見られました。

図4. 【小中学生】親と子が一緒に楽しむ時間が週数回以上の割合n=500

 動画の視聴はライフスタイルにも影響を与えているようです。また、動画の視聴は楽しい、暇つぶしだけではなく、学習のツールとしても活用されています。今後も動画の視聴がもたらす影響について、光と影の両面から分析を進めていきます。

なお、動画の視聴時間の詳細については、モバイル社会白書(10月20日発刊)の中でご紹介しています。

参考資料

図5. 【小中学生】YouTube利用推移

調査概要 ―「2021年親と子の調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 関東1都6県・小学生及び中学生とその親
有効回答数 500
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2021年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『ケータイ社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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