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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【ライフスタイル】
SNSは生活の必需品 ―「自分らしさ」若者の約6割、「情報収集」シニアの3割超(2025年12月18日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」と考える人は、特に女性や若年層(15~29歳)で高く、若年層の約6割が該当
  • 「情報収集にはSNSが欠かせない」と考える人は全体の5割超、若年層では8割超、シニア層も3割超
  • シニア層(60~79歳)でもSNSの重要性が高まり、自己表現や情報収集の手段として定着しつつある

調査結果

2025年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)を用いて実施した調査結果より、SNSの利用についてお伝えします。

1-1. 「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」 女性や若い世代ほど高い傾向

SNS未利用者も含めた15歳~79歳の男女を対象に、「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」と思うかを調査しました。(図1)

性別の比較では女性の方が男性よりも「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」と思っている割合が高いことがわかりました。(女性全体で「そう思う」「まあそう思う」合計33%)

また、年代別では若い世代ほど高い傾向がありますが、シニア層(60~79歳)においても「そう思う」「まあそう思う」と回答した人は合計で1割を超えました。

図1. 「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」(性別・年代別、単一回答)[%]

1-2. 若年層の約6割が「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」

以下(図2)は、若年層(15~29歳)のみに絞った調査結果です。
「そう思う」「まあそう思う」と回答した人は合計で57%となり、SNSの利用が若年層の自己表現やアイデンティティ形成に大きな影響を与えていることが示されました。

また、2025年10月9日のレポートでは、10代の約7割が「SNSを使うと幸福感が増す」との調査結果があり、SNSが自己表現や他者とのつながりの手段として重要な役割を果たしていることがわかります。

図2.  「自分らしく生きるためにSNSは欠かせない」(若年層(15~29歳)、単一回答)[%]

2-1. 「情報収集にはSNSが欠かせない」 5割超、若年層は8割を超える

次に、同じ対象者(SNS未利用も含めた15歳~79歳の男女)に「情報収集にはSNSは欠かせない」と思うかについて調査しました。(図3)

その結果、回答者全体で「そう思う」「まあそう思う」の合計は54%と半数を超え、性別の比較では女性のほうが男性よりも「情報収集にはSNSが欠かせない」と思っている割合がやや高いことがわかりました。(女性全体で「そう思う」「まあそう思う」合計58%)

また、年代別では若い世代ほど高い傾向があり、若年層(15~29歳)では「そう思う」「まあそう思う」の合計が85%と非常に高い割合となりました。

2025年9月29日のレポートでは、「各SNSサービス別の利用率や利用目的の違い」について調査結果を紹介していますので、併せてご参照ください。

図3. 「情報収集にはSNSが欠かせない」(性別・年代別、単一回答)[%]

2-2. シニア層でも3割超が「情報収集にはSNSが欠かせない」

以下(図4)は、シニア層(60~79歳)のみに絞った調査結果です。
「そう思う」「まあそう思う」と回答した人は合計で31%となり、シニア層でもSNSの活用が広がってきていることが分かりました。

『モバイル社会白書2025版』の[資料8-19]「SNSの利用率 経年変化」でもシニア層でのSNS利用が年々拡大していることが示されており、情報入手手段のみならず、日常生活の中でSNSがライフスタイルの一部となっている様子がうかがえます。

図4. 「情報収集にはSNSは欠かせない」(シニア層(60~79歳)、単一回答)[%]

今回の調査では、特に若年層(15~29歳)においてSNSの重要性が際立っており、ライフスタイルへの定着度は年代によって異なることが明らかになりました。また、若年層以外においても、SNSの活用が自己表現や情報収集の手段として徐々に定着してきていることがうかがえます。

なお、2025年8月30日に行われました「日本行動計量学会 第53回大会」で、当レポートに関連した報告を行っています。報告した内容につきましてはこちらをご覧ください。報告内容は、スマホ・ケータイの機能、利用に関連した質問全22問の回答結果を基にグループ分け(クラスタ分析)した結果や、2003年からの比較などを説明しています。

また、SNSの利用を含むモバイルICTの利用動向に関する調査結果を「モバイル社会白書2025年版」でまとめていますのでぜひご覧ください。

モバイル社会研究所白書2025年版

調査概要 ―「2025年経年概況調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 関東・15歳~79歳
回答数 450人
抽出・割付 層化二段抽出、年齢・性別・地域・都市規模の人口分布に比例して割付
調査時期 2025年1月

※グラフの数値は表示単位によって四捨五入をしているため、内訳の数値を足し合わせた数が合計値と一致していないことがあります。

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。

モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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