【防災】
10代の4割超はwebサイト・動画で災害・防災を学んだことがある
(2024年11月14日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
調査結果
2023年11月実査より、災害・防災を学んだ経験についてまとめましたので、お伝えします。
1. 学校の授業以外で、災害・防災について、学んだことがある人は3人に2人
災害や防災については、さまざまな機会で学ぶことができます。学校の授業以外で、災害や防災について学んだ経験がある人は、全体の3人に2人でした。年代による大きな差は見られませんでしたが、10代の学びの割合はやや高い結果となりました。
図1. 学校以外で災害・防災について学んだ経験
2. 10代の4割超はwebサイト・動画で災害・防災を学ぶ
それでは、どのような情報源で災害や防災について学んだのか、調査結果を図2に示します。すべての年代で、テレビが最も高い割合を示しています。若年層は、Webサイトや動画からの学びも多く、10代では4割を超えました。一方、シニア層は自治体や地域のイベントからの学びも多く、特に70代では約3割となりました。
図2. 学校以外で災害・防災について学んだ情報源
3. 災害・防災を学んだことがある人は防災リテラシーが高い傾向
災害や防災について学んだ経験の有無と、防災リテラシー(以下、8つの質問の回答結果を得点化したもの)を関連付けて分析しました。
具体的には、以下の8項目を評価しました:
① 発災時に自分で何かできるか(身の回り・身の回り以外)
② 助け合いへの考え
③ 助け合いへの意欲
④ 他人からの救助意向
⑤ 他人への注意喚起
⑥ 命を守る自信
⑦ 防災教育・震災伝承への取り組み
その結果、災害や防災について学んだ経験がある人は、防災リテラシーが高い傾向が見られました。
図3. 学校以外で災害・防災について学んだ経験と防災リテラシー
4. 学校での防災教育、10代の7割超が内容を覚えている
最後に、学校での防災教育について考察します。図4では、防災教育の実施状況と記憶についてまとめました。若年層ほど、学んだ内容を記憶している傾向があり、特に10代では7割以上の人が内容を覚えています。
授業内容については、図5に示す通り、多くの学校で「避難訓練」が実施されています。しかし、若年層を中心に、避難訓練以外の項目(災害時の行動など)も行われていることが分かります。
図4. 学校での行われた防災教育
図5. 学校での行われた防災教育内容
※授業内容を覚えているn=3,071が対象
参考資料 : 図6.学校以外で災害・防災について学んだ経験(都道府県)%
このような調査結果を多く掲載した「データで見る防災ガイド」を公開しています。ご自身の災害への備えの状況と調査結果を比較しながら、ご活用ください。なお、書き込み式となっていますので、是非印刷し活用してください。
なお、防災に関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。
当白書は、防災に関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。
・モバイル社会研究所白書2024年版(全体)
・モバイル社会研究所白書2024年版(防災調査)
調査概要―「2023年防災調査」―
調査方法 | Web |
---|---|
調査対象 | 全国 15~79歳男女 |
有効回答数 | 8,991 |
サンプリング | QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。 |
調査時期 | 2023年11月 |
問い合わせ先
本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。
モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
< https://www.moba-ken.jp/whitepaper/>