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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【防災】
8割がスマホで防災無線の内容を確認している・したい
―高い利用意向の背景に防災無線が聞き取れない人が約6割存在している-
(2024年4月4日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 8割が防災無線をスマホで確認している、したい(図1
  • 70代の9割を超える人が、防災無線をスマホで確認している、したい(図2
  • 現在防災無線が聞き取れる人の利用意向は高い傾向(図3
  • 都市部の方が防災無線が聞こえづらい、聞こえない(図4

調査結果

2023年11月の調査結果より、防災無線についてまとめましたので、お伝えします。

1. 8割が防災無線をスマホで確認している・したい

一部の自治体では防災無線をスマホで聞くことが出来たり、文字情報で確認することが出来たりします。それではどのくらいの人がスマホを利用して、防災無線を確認しているか(アプリ・メール・SNS等確認の種類は問うていません)、また現在は利用していないが、もし利用できるならば使ってみたいと思っているか、調査を行いました。その結果、スマホ所有者の約8割の人が利用・意向があることが分かりました。その背景には、約6割が防災無線を聞き取れない状況があると思われます(参考情報)。

図1. 防災無線をスマホで確認するサービス (n=8,567)

2. 70代の9割を超える人が、防災無線をスマホで確認している・したい

年代別に利用意向を見ていきます。図2の通り、70代が最も高く、利用している・利用したいを合わせると9割を超えています。年代が低くなると、利用意向は下がる傾向にありますが、10代は20代より高いです。

図2. 防災無線をスマホで確認するサービス (年代別)

3. 現在防災無線が聞き取れる人の利用意向は高い傾向

次に現在防災無線を聞き取りの可否別に、スマホによる確認サービスの利用意向を見てみました。その結果、聞き取れている人の方が利用意向は高い結果となりました。普段から防災無線が聞こえていない人は、他の代替手段で災害情報を取得する習慣が考えられ、その結果利用意向が低く出た可能性があります。

図3. 防災無線をスマホで確認するサービス(防災無線を聞き取りの可否別)



防災無線の情報がスマホで確認できることは、防災無線が聞き取れない人だけがメリットを享受できるだけではないと思われます。例えば、文字情報として確認できれば、聴覚障がい者の方も確認できます。また、それに翻訳機能が付けば、外国人の方も確認することができます。

さらに、高齢者の多くの方がスマホを所有している状況になりました(2024年3月18日レポート)。普及したスマホの活用方法の一つとして、防災無線が確認できることが広がっていくことも期待したいです。

■参考資料

図4. 防災無線を聞き取れる(都市規模別)


このような調査結果を多く掲載した「データで見る防災ガイド」を公開しています。ご自身の災害への備えの状況と調査結果を比較しながら、ご活用ください。なお、書き込み式となっていますので、是非印刷し活用してください。

なお、防災に関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2023年版」でも紹介しています。

当白書は、防災に関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2023年版(全体)
モバイル社会研究所白書2023年版(防災調査)


調査概要 ―「2023年防災調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国  15~79歳男女
有効回答数 8,991
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2023年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。

モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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