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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【防災】
防災系アプリ 平時の利用頻度が高いと災害時の利用も多い
(2025年2月5日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 約半数の人が防災系アプリをインストールしている 高齢者が最も高い(図1
  • インストールしているアプリ上位はYahoo!防災速報、ウェザーニュース、NHKニュース・防災(表1
  • インストールしているアプリの約7割が災害時に利用(図2
  • 平時の利用頻度が高いと災害時の利用も高い(図4

調査結果

2024年11月実査より、防災系アプリについてまとめましたので、お伝えします。

1. 約半数の人が防災系アプリをインストールしている 高齢者が最も高い

スマートフォンを所有している人を対象に「防災系アプリ」のインストール状況を調査しました。その結果、全体の約半数が何らかのアプリをインストールしていることがわかりました(図1)。年代別に見ると、シニア層のインストール率が最も高く、65〜79歳では55%の人がアプリをインストールしていました。どのようなアプリがインストールされているかについては、表1(全体で3%以上のアプリを示す)にまとめています。また、年代によってインストールされているアプリの種類に違いが見られました。

図1. スマホに防災系アプリをインストールしている割合

※スマホを所有している人が対象



表1. サービス別防災系アプリのインストール率(年代別)

2. インストールしているアプリの約7割が災害時に利用

次に、インストールしているアプリについて、災害が発生している、または発生する可能性がある時に利用しているかどうかを調査しました。その結果、どのサービスも利用率は約7割に達していました。特に「NHKニュース・防災」や「自治体が作成しているアプリ」については、年代が上がるにつれて災害時の利用率が上昇する傾向が見られました。

図2. 防災系アプリの災害時の利用(年代別)

3. 平時の利用頻度が高いと災害時の利用頻度も高い

最後に平時のアプリの利用と、災害時の利用の関係について見てみます。平時の利用はサービスにより異なります。「ウェザーニュース」は特に平時に利用する割合が高いです。

平時の利用頻度と災害時の利用頻度を合わせて見たものが、図4となります。平時の利用頻度が高いと災害時の利用頻度も高い傾向が見られました。

図3. 平時の防災系アプリの利用頻度



図4. 防災系アプリの利用の平時の利用頻度と災害時の利用(n=6,297)

減災のためには、迅速かつ正確な情報を得ることが重要となります。防災系アプリの多くは、災害時もしくは災害の発生が予想される時、その情報がプッシュ通知される機能が付いています。活用することをお勧めします。

なお、防災に関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。
当白書は、防災に関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。
モバイル社会研究所白書2024年版(防災調査)
・ モバイル社会研究所白書2024年版(全体)


調査概要―「2024年防災調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国  15~79歳男女
有効回答数 10,355
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2024年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。

モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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