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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【シニア】
日々の活動にインターネットを利用しているシニアは参加頻度と生活満足感が高い傾向
(2025年2月12日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • シニアの日々の活動 同じ年代で見ると女性が活発(図1
  • 日々の活動の中にもインターネット利用が浸透(図2
  • インターネットを利用し日々の活動に参加している人は、活動の頻度が多い(図3
  • 活動の際にインターネットを利用している人は、さらに生活満足度が高い傾向(図4

調査結果

2024年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)を用いて実査(60歳~84歳が対象)した結果より、日々の活動について、分析した結果をお伝えします。

1. シニアの日々の活動 同じ年代で見ると女性が活発

図1の通り、シニアの方は様々な日々の活動を行っています。性別で見ると、同じ年代の中では女性の方が男性よりも参加している割合が高いです。

また、各活動の参加状況がどのように変わってきたかは、「モバイル社会研究所白書2024年版」(資料8-21)で詳しく説明していますが、最近は参加率が上がってきているものの、コロナ禍の前の水準にはまだ戻っていない状態です。

図1. 日々の活動への参加率(n=1,128)

※地域活動[自治会、町内会、老人会の活動]
奉仕活動[有償・無償問わず、奉仕活動、ボランティア活動]
教室(教養・芸術等)[教養・芸術(音楽・手芸など)・料理などのカルチャースクール・教室・地域サークル]
教室(身体を動かす)[体操・ヨガ・ダンスなどの体を動かすカルチャースクール・教室・地域サークル・スポーツクラブ]

2. 日々の活動の中にもインターネット利用が浸透

それぞれの活動に参加する際(例えば、連絡や集まりなど)にインターネットを利用しているかどうかの調査を行いました。図2では、それぞれの活動に参加している人たちが、どのくらいインターネットを利用しているかの割合を示しています。教室活動においては、約半数の人がインターネットを使っている状況です。また、同年代で男女を比較すると、男性の方がインターネットの利用率が高い傾向があります。

図2. 日々の活動への参加時のインターネット利用率

3. インターネットを利用し日々の活動に参加している人は、活動の頻度が多い

次に、それぞれの活動に参加しているシニアを対象に、活動の際にインターネットを利用しているかどうかによって、活動の頻度に差があるかを調査しました。その結果、どの活動においても、インターネットを利用している人は、活動の頻度が多い傾向が見られました。

図3. 日々の活動への参加時のインターネット利用有無と活動頻度

4. 活動に参加している人は生活満足度が高く、その中でもネット利用があるとさらに高い傾向

最後に、日々の活動への参加と幸福感について調査しました。参加者は生活満足度を0点から10点で回答いただきました。その結果、各活動に参加している人は生活満足度が高いことがわかりました。また、活動の際にインターネットを利用している人は、さらに生活満足度が高いという傾向が見られました。

図4. 日々の活動への参加及びインターネット利用有無と幸福感

インターネットを利用することで、対面で会って活動する時だけでなく、情報の交換や共有なども行えるようになります。これにより、活動の頻度が増えたり、幸福感が高まったりすることにつながった可能性があります。

日々の活動とインターネット利活用については、2024年11月25日に開催された「超高齢社会の課題を解決する国際会議(日本経済新聞社主催)」の中でも説明しています。
https://www.moba-ken.jp/papers/

シニアに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。当白書は、シニアに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2024年版(シニア調査)
モバイル社会研究所白書2024年版(全体)

調査概要 ―「2024年シニア調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 全国・60~84歳男女
有効回答数 1,130
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2024年1月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/index.html

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