【シニア】
4年間で利用者倍増 シニアのSNS利用実態
(2022年11月17日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
調査結果
2022年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)で実査した結果より、SNSに関して、分析した結果をお伝えします。
1. SNSの利用率60代は8割、70代は5割を超える
シニアのスマホ所有率が上昇(4月11日レポート)しているに合わせ、SNS(LINE・Facebook・Twitter・Instagram)の利用がどのように変化したか、分析した結果をお伝えします。図1の通り、SNSを利用している人は、この4年間で凡そ倍となり、60代は8割、70代も5割を超えました。サービス別に見ると、図2の通りLINEの利用率は大きく上昇しましたが、他のSNSの利用をみるとLINEほど急上昇はしていません。これは、サービスの利用に差があると推測されます。シニア層においても、スマホ等でメッセージのやりとりが盛んとなり、その利用サービスとしてLINEが活用されているようです。
図1. シニアのSNS利用率
図2. シニアのSNS利用率(サービス別)
2. LINEは女性、Facebookは男性の利用率が高い
この結果を性別・年代別に2022年の実査結果を見ていきます。LINEは60・70代ともに女性が高いです。これはカルチャースクールや趣味の会への参加など、人との交流がより盛んな女性が、同サービスを利用している結果が表れています。Facebookは男性が高く60代は女性と倍の差がついています。60代女性はInstagramの利用がTwitter、Facebookを上回り、2割弱あります(図3)
図3. シニアのSNS利用率(性年代別)n=702
このようにシニアにおいてもSNSの利用が拡大しています。特に日々の活動が活発なシニアは、SNSの活用が盛んです。SNSを利用した交流は、コロナ禍で制限がある対面交流を補うだけではなく、より交流を深めています。詳細な分析をした結果は日本行動計量学会第50回大会にて報告しています。また、SNSを使っているシニアと使っていないシニアでこのように交流に差が出ていることには注視し、今後も調査を続けていきます。
なお、シニアの相手別連絡手段はモバイル社会白書(資料8-9)の中で紹介していますので、こちらも是非ご覧ください。
調査概要 ―「2022年一般向けモバイル動向調査」―
調査方法 | 訪問留置調査 |
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調査対象 | 関東1都6県・60~79歳男女 |
有効回答数 | 709 |
サンプリング | QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。 |
調査時期 | 2022年1月 |
問い合わせ先
本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。
モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
< https://www.moba-ken.jp/whitepaper/index.html>