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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【シニア】
シニアのスマホセキュリティ対策 Androidスマホ利用とiPhone利用で異なる
~iPhone利用者はウィルス対策の実施率が低い傾向~
(2021年10月22日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • シニア層は若年層と比較し、覗き見対策(画面ロック等)の実施が低い
  • iPhone利用者は「ウィルス対策ソフト」の利用が低い傾向
  • Android利用者は「画面ロック」等の対策率が低い傾向

調査結果

2021年1月に実施した調査結果より、セキュリティに関する分析結果を公表します。前号(10月20日発信)では、シニア層のセキュリティ対策が低いことを案内しました。本稿では、具体的にどのような対策が未実施か、またOS別に差があるか、ご案内します。

1. シニア層は覗き見対策(画面ロック等)の実施が低い

各対策別にみると、シニア世代は「身元不明なアプリはダウンロードしない」や「有料ウィルス対策」については、若中年層より対策をしているのに対し、「画面ロック」などの「覗き見対策」の実施率がかなり低い現状でした(図1)。

図1.スマートフォンのセキュリティ対策  年代別(詳細)

※スマートフォン所有者が対象

2. iPhone利用者はウィルス対策、Android利用者は覗き見対策が低い傾向

シニアの所有しているスマホのOS別にセキュリティ対策状況をみます。AndroidスマホとiPhoneで異なる傾向が見られました。「画面ロック」など覗き見対策はAndroid所有者の実施率が低い傾向、「ウィルス対策ソフトの利用」などウィルス対策はiPhone所有者の実施率が低い傾向が見られました(図2)。

図2.OS別シニアのスマートフォンのセキュリティ対策

※60・70代、スマートフォン所有者が対象

シニアのスマホ所有は7割を超えましたが、利活用については必ずしも十分できていない状況です。その一因としてセキュリティに対しての不安があるようです。不安があっても、実施方法が分からないからできない背景が垣間見られます。より利活用を進める上では、セキュリティ対策を浸透していくことは重要と思われます。

また最近では通信業者や宅配業者等を装ったフィッシング詐欺が増えています。7月21日に通信業者4社は合同で注意喚起を実施しました。より安全で安心してスマホを使うためにも、今一度セキュリティ対策を考えてみてはどうでしょうか。

■参考:フィッシング詐欺対策(NTTドコモ)
https://www.nttdocomo.co.jp/info/anti-phishing/

調査概要 ―「2021年一般向けモバイル動向調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国 15~79歳男女
有効回答数 8,837
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2021年1月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/index.html

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