【ライフスタイル】
60代の4割超が「宅配業者装い」のメール・メッセージ等に遭遇、年齢とともに増える傾向
(2026年7月6日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
調査結果
NTTドコモ モバイル社会研究所では、スマートフォン等を使ったオンライン手続きが増加する中での社会への影響を把握するため、2026年2月に「あんしんなモバイル利用に関する調査」を実施しました。本レポートでは、スマートフォンやインターネットを利用中に経験した不審な経験や、安全対策としてのパスキーの利用率に関する調査結果をご紹介します。あわせて、過去の調査結果もご参照ください。
【過去の調査結果】
2026年5月21日 生成AIへの個人情報入力、有効な回答のためなら3人に1人が肯定
2026年4月20日 スマートフォン・パソコンでの手続きで8割以上がつまずきを経験、約2割が途中で手続きをあきらめている
2025年版モバイル社会白書 第5章
安心・安全
1. オンラインでの不審な接触、最多は「宅配業者装い」30.7%
オンラインでの不審な経験をしている人はどの程度いるのでしょうか。全国の15~69歳を対象に、過去1年間に経験したオンライン上での不審な出来事についてうかがいました。
その結果、最も多かったのは「宅配業者を装ったメッセージ・メール・電話を受信した」の30.7%で、次いで「銀行やクレジットカード会社を装ったメッセージ・メール・電話を受信した」が26.6%、「架空請求」が24.3%、「当選詐欺」が23.6%と上位でした。
いずれも日常生活に関わる内容を装ったもので、誰にでも届きうることがうかがえます。
図1. オンラインでの不審な接触の項目別経験率(多い順・複数回答)
[調査対象:全国の15歳~69歳 (n=8,938)]
※ 棒グラフの値は全体における経験割合です。複数回答のため、各項目の合計は100%になりません。
2. 60代では宅配業者装いが4割超、年齢とともに不審な接触の遭遇率が上昇
続いて、図1で取り上げた7種類(宅配業者装い、銀行・カード会社装い、架空請求、当選詐欺、通信会社装い、偽ウイルス警告、フェイク広告)について、性年代別に集計を行いました(図2)。
「フェイク広告」は全年代でほぼ横ばい(10%前後)に留まる一方、「宅配業者装い」「銀行・カード会社装い」「架空請求」「当選詐欺」「通信会社装い」などは年齢とともに上昇する傾向がみられました。特に60代では、宅配業者装いが男性40.5%、女性42.2%となり、銀行・カード会社装いが男性40.5%、女性33.0%と高くなりました。
図2. オンラインでの不審な接触の項目別経験率(性年代別・複数回答)
[調査対象:全国の15歳~69歳 (n=8,938)]
3. 年代別に上位の手口が入れ替わる:15〜19歳では当選詐欺などが上位、20代以降では宅配業者装いが最多
各性年代で遭遇率が高かったオンラインでの不審な経験のトップ3を集計したところ、男性は15~19歳では「偽ウイルス警告」「当選詐欺」などが上位に入り、20代以降は「宅配装い」がトップとなりました。60代男性では「宅配装い」と「銀行・カード装い」が40.5%で同率1位となり、「当選詐欺」も35.2%で3位に入りました。
女性は20代以降、全年代で「宅配装い」が1位であり、女性20代では「架空請求」が3位、女性60代では「通信会社装い」が3位に入りました。
世代によって上位の手口が入れ替わる背景には、生活パターンや利用サービスの違いがあると考えられます。
あなたの世代の「トップ3」診断
性別と年代を選ぶと、あなたの世代に届きやすい不審な接触のトップ3が表示されます。
表1. 性年代別 不審な接触遭遇率 トップ3
[調査対象:全国の15歳~69歳 (n=8,938)]
4. パスキー利用はプライベートで59.4%
前節までで見たように、不審な接触は幅広い層に届いており、生成AIの高度化で内容を見分けることも年々難しくなりつつあります。こうした中、見抜く力に頼らない構造的な対策として注目されているのが「パスキー」です。指紋や顔認証でログインする新しい認証方式で、たとえ偽サイトに誘導されても認証情報が盗まれにくいという特徴があります。
パスキーの利用状況を仕事・学業とプライベートそれぞれに対してうかがったところ、プライベートでは過半数の59.4%が何らかの頻度でパスキーを利用しており、毎日(1日1回以上)使う人も26.3%にのぼりました。一方、仕事・学業では未利用層(「わからない」「利用していない」)が65.6%を占め、プライベート先行で普及が進んでいる構造がみられました。
図3. パスキー利用頻度の分布(仕事・学業/プライベート別・単一回答)
[調査対象:全国の15歳~69歳 (n=8,938)]
本調査からは、不審な接触は年代とともに遭遇率が高まり、上位を占める手口も世代によって入れ替わることがうかがえました。生成AIの高度化により、本文や見た目から不審なメッセージを見抜くことは年々難しくなりつつあります。完全に避けることは困難であるからこそ、金融庁・警察庁も利用を呼びかけているパスキーなどを活用し、ログインをより安全にする対策を進めることが重要です。
モバイル社会研究所では、今後もモバイルサービスのあんしん・安全な利用実態について、継続的に調査・発信していきます。なお、「ドコモスマホ教室」では、スマートフォンをあんしん・安全に使うための講座を提供しています。スマホを使ったキャッシュレス決済や生成AIなど幅広く学べる講座を提供していますのでご活用ください。
調査概要 ―「出典:2026年 あんしんなモバイル利用調査」―
| 調査方法 | Web調査 |
|---|---|
| 調査対象 | 全国 15歳~69歳男女 |
| 有効回答数 | 8,938(2026年2月調査) |
| サンプリング | クォータ・サンプリングを用いて、日本の人口構成(性別・年齢[5歳刻み]・都道府県)に基づきサンプルサイズを設計し、オンライン登録パネルから回答を収集 |
| 調査時期 | 2026年2月 |
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