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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【防災】
10・20代の約3割は公衆電話の利用方法を知らない
(2025年1月16日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 公衆電話の利用方法を知っている 88%(図1
  • 10代と20代では、公衆電話の使い方を知らないと答えた割合が約3割(図2
  • 青年(15-24歳)において3世帯同居の人は利用方法を知っている割合が高い(図3
  • 家に固定電話を所有していると、公衆電話の利用方法を知っている割合が高い(図4

調査結果

2024年11月実査より、公衆電話の利用方法の認知についてまとめましたので、お伝えします。

1. 公衆電話の利用方法を知っている 88%

災害時には、公衆電話が繋がりやすい通信手段となる場合があります。しかし、近年、公衆電話の数が減り、スマートフォンが普及したため、公衆電話の使い方を知らない人もいるのではないでしょうか。

そこで、公衆電話の利用方法を知っているかどうか調査しました。その結果、約9割の人が使い方を知っていると答えました(都道府県別の詳細は参考資料に載せています)。

図1. 公衆電話の利用方法を知っているか(%)n=10,355

2. 10代と20代では、公衆電話の使い方を知らないと答えた割合が約3割

年代別に見ると、10代と20代では、公衆電話の使い方を知らないと答えた割合が約3割と高い結果が見られました。一方、年齢が上がるにつれて、公衆電話の利用方法を知っている人が増加し、50代以上では95%以上がその使い方を知っていると回答しました。

図2. 公衆電話の利用方法を知っているか(年代別)

3. 青年(15-24歳)において3世帯同居の人は利用方法を知っている割合が高い

年代を4つに分けて分析を行いました。具体的には、青年(15-24歳)、壮年(25-44歳)、中年(45-64歳)、高年(65-79歳)の4グループです。

まず1つ目の分析では、家族構成別に「公衆電話の利用方法を知っているか」を分析しました。その結果、青年のグループでのみ差が見られました。3世代同居(主に祖父母と同居)の場合、利用方法を知っている割合は78%とやや高く、一方で一人暮らしの人々では66%とやや低い結果となりました。なお、他の年代では、家族構成による差は確認されませんでした。

図3. 青年(15-24歳) 家族構成と公衆電話の利用方法を知っているか

4. 家に固定電話を所有していると、公衆電話の利用方法を知っている割合が高い

最後に、年代別に家に固定電話を所有しているかどうかと、公衆電話の利用方法を知っているかを比較しました。その結果、家に固定電話がある人は、公衆電話の利用方法を知っている割合が高いことがわかりました。特に青年と壮年のグループでは、その差が14ポイントと大きくなっています。

図4. 固定電話の所有と公衆電話の利用方法を知っているか



参考情報:図5. 公衆電話の利用方法を知っているか(都道府県別)

若年層を中心に、公衆電話の使い方を知らない人が多いことがわかりました。しかし、公衆電話の利用は決して難しいものではありませんので、普段のうちに一度その使い方を確認しておくことをお勧めします。また、公衆電話がどこに設置されているか、例えば自宅や職場、学校周辺、通勤・通学の経路などを把握しておくことも重要です。

なお、防災に関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。
当白書は、防災に関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。
モバイル社会研究所白書2024年版(防災調査)
・ モバイル社会研究所白書2024年版(全体)


調査概要―「2024年防災調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国  15~79歳男女
有効回答数 10,355
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2024年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。

モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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