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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【子ども】
中学生の約4割の親は子どもがスマホで繋がっている相手を把握していない
(2024年8月5日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 学年が上がると、子どものスマホ利用状況を把握していない割合が増える(図1
  • 約4割の中学生の親は子どもがスマホを利用しオンラインで繋がっている相手を把握していない(図1
  • 親と子の会話時間が長いとオンラインで繋がっている相手を親が把握している割合が高い(図2
  • 親子間ルールで利用時間を設定していない親も8割が子のスマホ利用時間を把握(図3

調査結果

2023年11月に実施した親と子に関する調査の中から、子のスマホ利用に関して親がどれだけ把握しているかについてお伝えします。

1. 中学生の親の約4割は子どもがスマホを利用しオンラインで繋がっている相手を把握していない

スマホを所有させている小中学生は、小学生低学年は18%、高学年42%、中学生になると79%になります(2024年1月29日レポート)。それでは所有させている親は、どの程度子どものスマホの利用を把握しているのでしょうか。4つの事項について、親がどれくらい把握していくか、結果を図1に示します。ここから、2つのことが見えてきます。1つ目は小学生より中学生の方が、把握している事項の割合が低いです。2つ目は「オンラインで繋がっている相手」については、特に把握していない親の割合が高く、中学生では約半数となります。SNSやゲームなど、様々な利用シーンで子どもたちは、繋がっており、親も把握しづらい状況が垣間見えます。

図1. 【小中学生】子のスマホ利用を親がどれだけ把握しているか


※小学生n=154,中学生n=156 スマホを所有している人が対象

2. 親と子の会話時間が長いとオンラインで繋がっている相手を親が把握している割合が高い

次に親が把握している割合が低かった「オンラインで繋がっている相手」について、普段の親子会話の時間と合わせて見た結果が図2です。親子の会話時間が長いと、オンラインで繋がっている相手を把握している割合が高い傾向です。普段の親子会話の中で、オンラインで繋がっている相手について、話題にあがっている可能性があります。

図2. 【小中学生】親と子の会話時間とオンラインで繋がっている相手の親の把握

※スマホを所有していて、オンラインで繋がっている相手がいる人が対象

3. 親子間ルールで利用時間を設定していない親も8割が子のスマホ利用時間を把握している

最後に親子ルールと親の把握状況を見ます。親子ルールの中で「利用時間の設定」の有無と、利用時間を親が把握しているかを合わせて見た結果が図3になります。利用時間を設定していない親でも、8割が子のスマホ利用時間を把握していました。このことから、ルールを設定していないと、子の利用状況を把握していないと言い切れないです。なお、スマホ親子間ルールについては2024年7月10日のレポートをご覧ください。

図3. 【小中学生】親子間ルールで利用時間の設定と子のスマホ利用時間の親の把握

※スマホを所有していて、スマホを利用している人が対象

なお、子どもに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2023年版」でも紹介しています。
当白書は、子どもに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2023年版(全体
モバイル社会研究所白書2023年版(子ども調査)

 

調査概要 ―「2023年親と子の調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 関東1都6県・小学生及び中学生とその親
回答数 600
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2023年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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