このページの本文へ移動

モバイル社会研究所

メニュー

通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【子ども】
スマホのルールを夏休み前に親子で話し合いませんか
小学生では設定するルールの項目が増える傾向
(2023年7月13日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 低学年では場所・時間、学年が上がると個人情報に関するルールが設定される傾向(図1
  • ルールの設定項目、小学生は増加、中学生は減少傾向(図2
  • この5年で小学生は個人情報・料金を中心に設定しているルールが増える(図2
  • 中学生は設定したルールが破られてしまう比率が減少(図3

調査結果

2022年11月に実施した親と子に関する調査の中から、スマホの親子間ルールについてお伝えします。

1. 低学年では場所・時間、学年が上がると個人情報に関するルールが設定される傾向

スマホの所有は小学5年生で半数、中学2年生で8割を超えています(2023年2月16日レポート)。それでは、所有している子は親とどのようなルールを設けているか、調査した結果を表1に示しています。学年問わず多いのが、料金に関わる項目です。また低学年では「場所・時間」に関連すること、学年が上がると「個人情報」に関わるルールが増えています。

表1. 【小中学生】スマホの親子間ルール(%)スマホ所有者が対象

2.  この5年で小学生は個人情報・料金を中心に設定しているルールが増える

親子間ルールがこの5年でどのように変化しているか、示したのが表2です。小学生は増加し、中学生は減少しました。小学生は特に「個人情報・料金」に関するルールが大きく増えています。

表2. 【小中学生】 スマホの親子間ルール経年変化(%)スマホ所有者が対象

3. 中学生は設定したルールが破られてしまう比率が減少

それでは何故小学生のルールは増えたのか、関連する調査結果をみます。図1はスマホルール「決められた時間だけ」を設定しているか、また設定しても破られてしまうか、聞いた結果です。小学生は2018年と比較し、設定している割合が5ポイント減りました。中学生はルール未設定の割合が7ポイント減り、ルール設定しているが、破られてしまう割合が6ポイント減りました。背景として、この間スマホの低年齢化が進み、今の中学生は小学生時代からスマホを持つ割合が増えました。つまり、中学生はある程度スマホに慣れている人が多い(親子間ルール設定期間も長い)と推測されます。一方、小学生はGIGAスクール構想もあり、より利活用が増えたと思われます。その結果、ルール設定項目も増えたのではないでしょうか。

図1. 【小中学生】ルールとして「決められた時間だけ」を設定している

調査概要 ―「2022年親と子の調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 関東1都6県・小学生及び中学生とその親
回答数 600
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2022年11月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『ケータイ社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

page top