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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【シニア】
スマホ・パソコン利用時間が長いシニアの特性は?
(2023年11月13日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • スマホ・パソコンの利用時間と最も関連が強い項目は「仕事でパソコンを利用し始めた年代」(図1
  • 仕事でパソコンを利用し始めた年代が早いと現在のスマホ・パソコン利用時間が長い(図1
  • 男性のパソコン利用時間は女性より3倍以上長い(図4

調査結果

2023年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)を用いて実査した結果より、シニアの中でスマホ・パソコン利用時間の長い人について、分析した結果をお伝えします。

1. 仕事でパソコンを利用し始めた年代が早いと現在のスマホ・パソコン利用時間が長い

シニアの方のインターネット利用時間には個人によって大きな差が見られます。また、利用している機器(スマートフォン、パソコン)によっても差が生じています(2023年6月15日レポート)。それでは、スマートフォン、パソコンを多く利用しているシニアにはどのような特性をもっているか、分析した結果を報告します。

表1ではスマホ・パソコンの利用時間と何の関連が強いか分析した結果を載せています。共通して最も関係が強かったのは「仕事でパソコンを使い始めた年代」でした。スマホの利用時間では「年齢」、パソコンの利用時間は「性別」も関連が強かったです(参考:表1)。

図1は仕事でパソコンを利用し始めた年代と現在のスマホ・パソコン利用時間の関係となります。早くから仕事でパソコンを利用し始めると、現在のスマホ・パソコン利用時間が長い傾向が確認できました。

図1. 現在のスマホ・パソコン利用時間と仕事でパソコンを利用し始めた年代

仕事でパソコンを利用し始めた年代は図2の通り、男女で差が見られます。2010年以降で100%に達していないのは、仕事でパソコンを利用したことがない人が含まれるためです。

図2. 仕事でパソコンを利用率

2. 男性のパソコン利用時間は女性より3倍以上長い

スマホの利用時間は年齢、パソコンの利用時間は性別との関連も大きいです。最も関連が強い「仕事でパソコンを利用し始めた年代」とパソコン・スマホ利用時間を見ていきます。図3はスマホの利用時間と年齢の関係になります。年齢が上がると利用時間が下がります。図4は男女別のパソコン利用時間になります。男性が女性より3倍以上利用時間が長いです。

図3. スマホの利用時間 年代別

図4. パソコンの利用時間 性別

参考資料

表1. スマホ・パソコン利用時間との関連

今回の分析結果は、8月29日に行われた第51回日本行動計量学会大会にて発表しています。
発表資料

なお、シニアに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2023年版」でも紹介しています。
 当白書は、シニアに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2023年版(全体)
モバイル社会研究所白書2023年版(シニア調査)

調査概要 ―「2023年シニア調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 全国・60~79歳男女
有効回答数 1,350
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2023年1月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/index.html

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