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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【シニア】普及とともに変わりゆくシニアのスマホへのイメージ・距離感ー「常に身の回りにないと困る」74%、「電話・メールさえ出来ればよい」33%-(2026年7月23日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 「常に身の回りにないと困る」74% 「電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ない」33%(図1
  • 「便利と感じる」は全年代で9割程度 「電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ない」は80代前半で半数を超える(図2
  • 長くスマホを所有しているシニアほど「常に身の回りにないと困る」は高くなり、「電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ない」は低くなる(図3
  • スマホが日常生活により深く浸透するとともに、電話やメールにとどまらず、多様な機能を活用する方向へと変化(図4

調査結果

2026年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)を用いて実査(60歳~84歳が対象)した結果より、スマホへのイメージ・距離感について分析した結果をお伝えします。

1. 「常に身の回りにないと困る」74% 「電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ない」33%

シニア世代においてもスマホの普及が進み、多くの人がスマホを所有するようになりました(2026年3月23日レポート参照)。そこで今回は、シニアがスマホに対してどのようなイメージや距離感を持っているのか、またスマホの普及に伴ってその認識がどのように変化してきたのかをみていきます。

図1は、スマホを所有しているシニアに「スマホへのイメージ・距離感」を調査した結果です。「スマホは便利だと思う」と回答した人は92%に達し、多くのシニアがその利便性を実感していることが分かりました。また、「常に身の回りにないと困る」は74%、「操作が難しい」は61%、「毎月の費用が高い」は59%となりました。

一方で、「電話やメールさえできれば、他の機能は必要ない」(従来のケータイと同様の使い方で十分)と回答した人は33%でした。スマホを便利なものとして受け入れながらも、操作の難しさや費用面に課題を感じるシニアが一定数いることがうかがえます。

図1. シニアのスマホへのイメージ・距離感(複数回答)

※スマホを所有している人(n=1,129)が対象

2. 「便利と感じる」は全年代で9割程度 「電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ない」は80代前半で半数を超える

次に、性別・年代別にスマホへのイメージをみていきます。図2は、図1で感じていると回答した割合が高かった上位6項目について、性別・年代別に分析した結果です。

「スマホは便利だと感じる」は、いずれの性別・年代でも9割前後と高く、シニア全般においてスマホの利便性が広く認識されていることが分かりました。

一方で、「常に身の回りにないと困る」「毎月の料金が高いと感じる」は、年代が低いほど割合が高くなる傾向がみられました。比較的若いシニアほどスマホが生活の中に浸透し、料金負担も意識していると考えられます。

これに対して、「操作が難しい」「操作するときにストレスを感じる」「電話・メールさえできれば他の機能は必要ない」は、年代が高いほど割合が高くなりました。また、これらの項目については一部を除き、同年代では女性の割合が男性を上回る結果となりました。高齢になるほどスマホの操作や機能に対する負担感が強く、従来のケータイに近い使い方を望む傾向がうかがえます。

図2. シニアのスマホへのイメージ・距離感(性年代別)

※スマホを所有している人(n=1,129)が対象

3. 長くスマホを所有しているシニアほど「常に身の回りにないと困る」は高くなり、「電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ない」は低くなる

次に、スマホ所有期間とスマホへのイメージ・距離感との関係をみていきます。

図3は、スマホ所有期間別にスマホへのイメージ・距離感を比較した結果です。「常に身の回りにないと困る」は、スマホを長期間所有しているシニアほど高い傾向がみられました。

一方、「操作するときにストレスを感じる」や「電話・メールさえできれば他の機能は必要ない」は、スマホの所有期間が短いシニアほど高い傾向となりました。特に「電話・メールさえできれば他の機能は必要ない」は所有期間が長くなると、大きく減る傾向が確認できました。

図3. スマホへのイメージ・距離感(スマホ所有期間別)

※スマホを所有している人(n=1,129)が対象

4. スマホが日常生活により深く浸透するとともに、電話やメールにとどまらず、多様な機能を活用する方向へと変化

最後に、シニアのスマホへのイメージ・距離感の経年変化をみていきます。図4は、継続的な比較が可能な関東在住の60・70代のスマホ所有者を対象に、各項目の推移を示したものです。

その結果、ここ数年の傾向として、「常に身の回りにないと困る」は増加傾向にあり、スマホが生活に欠かせない存在となりつつあることがうかがえます。一方で、「電話・メールさえできれば他の機能は必要ない」は減少傾向となりました。

これらの結果から、シニアにおいてもスマホが日常生活により深く浸透するとともに、電話やメールにとどまらず、多様な機能を活用する方向へと変化していることがうかがえます。

図4. スマホへのイメージ・距離感(経年変化)

※電話・メールさえ出来れば他の機能は必要ないは2017年より調査
※関東在住の60・70代が対象

多くのシニアがスマホを所有する時代となりました。従来のケータイとスマホでは利用できる機能やサービスの幅が大きく異なります。

今回の調査からは、多くのシニアがスマホの利便性を実感し、生活の中で活用している様子がうかがえました。その一方で、「電話やメールさえできればよい」と考えるなど、従来のケータイと同様の距離感でスマホを利用している人もみられました。こうした傾向は、比較的最近スマホを所有した人や高齢のシニアで多い結果となりました。

スマホは所有期間が長くなるほど生活に欠かせない存在となる一方で、所有期間が短い段階では操作への負担感や機能への戸惑いもみられます。シニアがスマホの利便性を十分に実感し、その機能を活用できるようにするためには、継続的なサポートが重要であると考えられます。

シニアに関する調査結果は「モバイル社会白書 2025年版」でも紹介しています。

当白書は、シニアに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2025年版(全体)

調査概要 ―「2026年シニア調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 全国・60~84歳男女
有効回答数 1,300
抽出方法 層化二段抽出法、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2026年1月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/index.html

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