【ライフスタイル】
生成AIのファクトチェック、若年層・活用層・人とのつながりを大切にする層が実施する傾向(2025年11月06日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
調査結果
NTTドコモ モバイル社会研究所では、2025年2月に「生成AI利用意識・行動調査」を実施しました。このレポートでは、生成AIが作った情報を自分で調べて確かめるファクトチェックの実施状況について紹介します。あわせて、過去の調査結果もご参照ください。
【過去の調査結果】
2025年10月2日 生成AIの利用用途は「検索、情報収集」46%、「テキスト生成、要約」37%、「翻訳」32%
1. 生成AIのファクトチェックは若年層の実施率が高く男性10~20代は7割以上
全国15歳~69歳の生成AI利用者1,993人に、「あなたは生成AIで自分自身が作った生成物のファクトチェックを行っていますか?(なお、ファクトチェックとは情報の正確性、妥当性を検証することを指します)」と伺い、性年代別に回答を集計しました(図1) 。
その結果、生成AIを使っている人のうち、ファクトチェックを「常に実施している」と回答をしたのは13%、「状況によって行っている」と回答した割合は42%となりました。
年代別に見ると、若い世代ほどファクトチェックを行っている割合が高い傾向が見られました。男性10~20代は7割以上がファクトチェックを行っていると回答していました。
図1. 生成AIのファクトチェック実施状況 (性年代別) (単一回答)
[調査対象:全国の15~69歳の生成AI利用者]

2. 学業や仕事での活用を多く行っている方ほどファクトチェックを行う傾向
続いて、仕事や学業での生成AIの利用頻度別に集計をしたところ(図2-1)、利用頻度が多いほどファクトチェックを「常に行っている」という回答が多くなる傾向がみられました。
職業別にファクトチェック実施状況を集計したところ(図2-2)、大学生、高校生、経営者・役員、会社員ではファクトチェックを行っていると回答した割合が高い傾向が見られ、仕事や業務で頻繁に生成AIを活用している職業ほどファクトチェックについても行っている可能性が伺えました。
図2-1. 生成AIのファクトチェック実施状況 (仕事や学業での利用頻度別) (単一回答)
[調査対象:全国の15~69歳の生成AI利用者]

図2-2. 生成AIのファクトチェック実施状況 (職業別) (単一回答)
[調査対象:全国の15~69歳の生成AI利用者]

(※サンプルサイズ50以下は参考値)
3. 人とのつながりを大切にする層ほどファクトチェックを行っている傾向
それでは、どのような性格やライフスタイルの方が生成AIのファクトチェックを行っているのでしょうか。「あなたはお金と時間を他人のために使いたいと思いますか?」という質問への回答別に集計したところ、「使いたいと思う」と答えた方ほど、ファクトチェックを行っている割合が高い傾向がありました(図3-1)。
また、ライフスタイルの面では、「仲間・友達と旅行・趣味の集まり、もしくは外食などの対面交流」の頻度別に集計をしたところ、対面交流の頻度が多い人ほど、生成AIでファクトチェックを行っている割合が高くなっていました(図3-2)。
これらの結果から、人とのつながりを大切にする層ほど生成AIの情報を自ら確認する傾向があることが伺えました。
図3-1. 生成AIのファクトチェック実施状況 (利己/利他傾向別) (単一回答)
[調査対象:全国の15~69歳の生成AI利用者]

図3-2. 生成AIのファクトチェック実施状況 (対面交流頻度別) (単一回答)
[調査対象:全国の15~69歳の生成AI利用者]

今後も生成AIの技術やサービスが人々の生活や意識に与えている影響について、調査・発信していきます。なお、NTTドコモでは生成AIの基礎から実践的な使い方まで、初めて触れる方でもあんしんして学べる講座を提供しています。
(参考:2025年10月10日時点 「ドコモスマホ教室」で「AI を使ってみよう(Google Gemini 編)」)
調査概要 ―「出典:2025年 生成AI利用意識・行動調査」―
| 調査方法 | Web |
|---|---|
| 調査対象 | 全国・15歳~69歳男女 |
| 有効回答数 | 7,527 |
| サンプリング | QUOTA SAMPLING 性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付 |
| 調査時期 | 2025年2月 |
問い合わせ先
本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。
モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/
