このページの本文へ移動

モバイル社会研究所

メニュー

通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【ライフスタイル】
SNSでの誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性:利用者の半数は楽観視(2025年8月14日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 「SNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性がある」10代の2割強
  • 公開での投稿や他人の発信へのコメントをよくする人でも、半数以上が「SNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性はあまりない・まったくない」と回答

調査結果

NTTドコモ モバイル社会研究所では、2025年2月にSNS利用者*を対象に、自身がSNSでトラブルにあう可能性について、どの程度意識しているかを調査しましたので、その結果をお伝えします。なお、各種SNSの利用状況についてはモバイル社会白書2024年版の第2章で紹介しております。あわせてご確認ください。

*本レポートにおけるSNS利用者は、X、Instagram、Facebook、TikTokのいずれかを利用している人としています。

1. 「SNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性がある」10代の2割強

10代から50代のSNS利用者を対象に、自身がSNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性について、どの程度意識しているかを調査しました。その結果、「巻き込まれる可能性がとてもある・ややある」と回答したのは全体の2割弱で、半数を超える人が「巻き込まれる可能性はあまりない・まったくない」と回答しました。性別による大きな差は見られませんでした。年代別では、若年層ほど「巻き込まれる可能性がある」と回答した割合が高く、10代では2割強が「可能性がとてもある・ややある」と回答しました。「可能性があまりない・まったくない」と回答した割合については年代別で大きな差がなく、各年代で半数を超えていました。

図1. 自身がSNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性(性別・年代別)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=4031]

出所:2025年SNS利用者行動調査


2. 公開での投稿をよくする人の半数超が「SNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性はあまりない・まったくない」と回答

次に、10代から50代のSNS利用者を対象に、自身がSNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性の意識の強さが、公開での投稿頻度と関係しているかを調査しました。その結果、公開で投稿をする頻度が高いほど巻き込まれる可能性を意識しており、公開で投稿をよくする人では2割強、たまにする・あまりしない人の2割弱、まったくしない人の1割強が「巻き込まれる可能性がとてもある・ややある」と回答していました。一方で、「巻き込まれる可能性はあまりない・まったくない」と回答した割合は、公開での投稿頻度によらず半数程度かそれ以上となっており、公開での投稿を高頻度でしていても、誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性をあまり意識していない人が多くいることがわかりました。

図2. 自身がSNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性(公開投稿頻度別)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=4031]

出所:2025年SNS利用者行動調査

3. 他人の発信にコメントをよくする人のうち、3割超は「巻き込まれる可能性がとてもある・ややある」、半数は「あまりない・まったくない」と回答

次に、10代から50代のSNS利用者を対象に、自身がSNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性の意識の強さが、他人の発信にコメントする頻度と関係しているかを調査しました。その結果、コメントをよくする人の3割強が「巻き込まれる可能性がとてもある・ややある」と回答し、公開で投稿をよくする人に比べてその割合が高くなっていました。また、コメントをする頻度が高いほど巻き込まれる可能性を意識しており、コメントをまったくしない人で「可能性がとてもある・ややある」と回答したのは1割強にとどまりました。一方で、「巻き込まれる可能性はあまりない・まったくない」と回答した割合は、コメントの頻度によらず半数を超えており、公開での投稿と同様、誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性をあまり意識していない人が多くいることがわかりました。

SNSでは、投稿やコメントをした人が意図しないまま誹謗中傷や争いに巻き込まれる場合があります。 そういった点に注意しながら、SNSをご利用いただくとよいでしょう。

図3. 自身がSNSで誹謗中傷や喧嘩に巻き込まれる可能性(他人の発信へのコメント頻度別)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=4031]

出所:2025年SNS利用者行動調査

SNSに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。
当白書は、SNSに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2024年版(全体)
モバイル社会研究所白書2024年版(2章 モバイルコミュニケーション)

調査概要 ―「2025年 SNS利用者行動調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国・15~59歳男女
有効回答数 4,031
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付しSNS利用率*を調査。調査結果からSNS利用者比率に比例して再割付を実施。
*本調査におけるSNS利用率とは、X、Instagram、Facebook、TikTokのいずれかを利用している人の割合
調査時期 2025年2月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。

モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

page top