【ライフスタイル】
「友人は多いほうがよい」と思う人のほうがSNSで発信している
(2024年12月9日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
- 若年層・男性のほうが「友人は多いほうがよい」と思う割合が高い
- 「友人は多いほうがよい」と思う人のほうが、友人・知人との連絡の頻度が高い
- 「友人は多いほうがよい」と思うかどうかによってSNSの利用頻度はあまり変わらない
- 多くの年代で、「友人は多いほうがよい」と思うほうがSNSでの発信頻度が高い
調査結果
NTTドコモ モバイル社会研究所では、2024年2月に「友人は多いほうがよい」と思うかどうかといった価値観と連絡頻度やSNS利用との関係について調査しましたので、その結果をお伝えします。
*本レポートにおけるSNS利用者は、X、Instagram、Facebook、TikTokのいずれかを利用している人としています。
1. 若年層・男性のほうが「友人は多いほうがよい」と思う割合が高い
10代~50代を対象に、「友人は多いほうがよい」と思うかどうかについて調査しました。その結果、全体の34%の人が「友人は多いほうがよい」と思うと回答しました。そう思う割合は男性・若年層ほど高い傾向がみられ、男性10代では6割強、男性20代および女性10代では5割弱が「友人は多いほうがよい」と思っていることがわかりました。また、「友人は多いほうがよい」と思わない割合は各年代で女性のほうが高く、30代~50代の女性では8割弱となっていました。
図1. 友人は多いほうがよいと思うか(性・年代別)
[調査対象:全国・15~59歳のSNS利用者・n=3936]
出所:2024年SNS利用者行動調査
2. 「友人は多いほうがよい」と思う人のほうが、友人との連絡の頻度が高い
次に、10代~50代を対象に、「友人は多いほうがよい」と思うかどうかと、友人へのメールやLINE、電話などでの連絡頻度の関係について調査しました。その結果、各年代において、「友人は多いほうがよい」と思う人のほうが、友人へのメールや電話などの連絡頻度が高い傾向がみられました。連絡頻度が「1日1回程度かそれ以上」の割合に着目すると、若年層ほど価値観による差が大きく、男女とも15~24歳において20ポイント程度の差がみられました。また、連絡頻度が「月に1回程度かそれ以下」の割合については、各性年代で「友人は多いほうがよい」と思わない人たちのほうが割合が高く、男性15~24歳では20ポイント以上の差があることが明らかとなりました。
図2. 友人とのメールやLINE、電話の頻度(性・年代・友人は多いほうがよいと思うか 別)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=3936]
出所:2024年SNS利用者行動調査
3. 「友人は多いほうがよい」と思うかどうかによってSNSの利用頻度はあまり変わらない
次に、SNSのうち利用者が多いXとInstagramそれぞれの利用者を対象に、「友人は多いほうがよい」と思うかどうかと、それぞれの利用頻度の関係について調査しました。
図3にXの利用頻度と「友人は多いほうがよい」と思うかどうかの関係を示します。全体では、そう思うかどうかによって大きな差はみられませんでした。性年代別では、男性40~59歳において高頻度の割合に10ポイント程度の差があり、「友人は多いほうがよい」と思うほうが高頻度の割合が低かったです。ほかの性年代については大きな差がみられませんでした。
図4にInstagramの利用頻度と「友人は多いほうがよい」と思うかどうかの関係を示します。全体では、「友人は多いほうがよい」と思うほうが高頻度の割合が5ポイント程度高かったです。性年代別では、男性15~24歳において高頻度の割合に10ポイント程度の差があり、「友人は多いほうがよい」と思うほうが高頻度の割合が高かったです。ほかの性年代については大きな差がみられませんでした。
図3. Xの利用頻度(性・年代・友人は多いほうがよいと思うか 別)
[調査対象:全国・15~59歳・X利用者・n=3023]
出所:2024年SNS利用者行動調査
図4. Instagramの利用頻度(性・年代・友人は多いほうがよいと思うか 別)
[調査対象:全国・15~59歳・Instagram利用者・n=3038]
出所:2024年SNS利用者行動調査
4. 多くの年代で、「友人は多いほうがよい」と思うほうがSNSでの発信頻度が高い
次に、10代~50代のX、Instagram利用者を対象に、「友人は多いほうがよい」と思うかどうかと、XおよびInstagramの発信頻度の関係について調査しました。図5にX、図6にInstagramの結果を示します。XとInstagramの両方において、すべての性年代で「友人は多いほうがよい」と思うほうが高頻度の割合が高かったです。また、Xの女性40~59歳を除いて、「友人は多いほうがよい」と思わない人のほうが、発信しない割合が高いことが明らかとなりました。
図5. Xの発信頻度(性・年代・友人は多いほうがよいと思うか 別)
[調査対象:全国・15~59歳・X利用者・n=3023]
出所:2024年SNS利用者行動調査
図6. Instagramの発信頻度(性・年代・友人は多いほうがよいと思うか 別)
[調査対象:全国・15~59歳・Instagram利用者・n=3038]
出所:2024年SNS利用者行動調査
このように、「友人は多いほうがよい」と思うかどうかといった価値観の違いは、性年代や、電話やLINEなどの連絡頻度と関係があることがわかりました。また、「友人は多いほうがよい」と思うかどうかによってSNSの利用頻度はあまり違いがみられませんでしたが、よいと思うほうがSNSでの発信頻度は高頻度である傾向がみられました。
SNSに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2024年版」でも紹介しています。
当白書は、SNSに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。
・モバイル社会研究所白書2024年版(全体)
・モバイル社会研究所白書2024年版(2章 モバイルコミュニケーション)
調査概要 ―「2024年 SNS利用者行動調査」―
調査方法 | Web |
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調査対象 | 全国・15~59歳男女 |
有効回答数 | 3,936 |
サンプリング | QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付しSNS利用率*を調査。調査結果からSNS利用者比率に比例して再割付を実施。 *本調査におけるSNS利用率とは、X、Instagram、Facebook、TikTokのいずれかを利用している人の割合 |
調査時期 | 2024年2月 |
問い合わせ先
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モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
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