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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす

光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【ライフスタイル】
20~50代の低デジタルスキル層、オンラインでお金を扱う「不安・リスク意識」が相対的に低い(2026年11月2日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • デジタルスキルが高い層ほど、オンラインでお金を扱う「便利・実利」の評価が高い
  • この傾向は20代から70代まで、すべての年代で確認された
  • 20~50代の低スキル層で、「不安・リスク意識」が相対的に低い
  • デジタルスキルは、利便性とリスクの双方を認識することと関連している可能性がある

調査結果

NTTドコモ モバイル社会研究所では、2026年2月に全国の15歳から79歳の男女を対象として、お金とICTに関する調査を実施しました。本レポートでは、オンラインでお金を扱うことへの意識を、日常的な経済活動との関わりを踏まえて検討するため、20~79歳を分析対象としました。20~79歳の男女7,165人を対象に、デジタルスキル(低・中・高の3区分)別に、オンラインでお金を扱うことに対する「便利・実利」と「不安・リスク」の評価を年代別に紹介します。なお、オンラインでお金を扱うことに対する全体的な意識については、先行レポート「オンライン上でのお金のやり取り、「生活を効率化する」58%、一方で「何となく不安」48%」でも紹介しています。本レポートとあわせてご覧ください。
また、モバイルICTの利用状況については、モバイル社会白書にまとめておりますので、あわせてご確認ください。

本レポートでの各指標の算出方法

デジタルスキル:「写真・ファイルを送れる」「Wi-Fiを自分で設定できる」「スマートフォンの機種変更・初期設定を一人で行える」「エラー時にネット検索で解決策を探せる」「複数のID・パスワードを管理し、2段階認証等に対応できる」の5項目を各1~4点で得点化し、合計しました。合計5~20点のうち、5~13点を低、14~17点を中、18~20点を高としました。

オンラインでお金を扱うことへの便利・実利意識:「生活を効率的にする」「支払い・送金が迅速にできる」「お金の管理が簡単になる」「過去の取引や残高等を簡単に確認できる」「ポイント還元や特典が得られてお得だ」の5項目を各1~5点で得点化し、5項目の単純平均を算出しました。

オンラインでお金を扱うことへの不安・リスク意識:「不正アクセスや詐欺被害に遭う可能性」「個人情報や口座情報が漏洩するリスク」「誤送金や操作ミスが起こる不安」「システム障害や停止で利用できなくなる不安」「何となく不安を感じる」の5項目を各1~5点で得点化し、5項目の単純平均を算出しました。

年代別の構成を追加確認したところ、低スキル層の割合は20代23.3%、30代23.4%、40代25.3%、50代26.9%、60代30.8%、70代43.7%でした。本レポートでは、年代間でも同じスキル水準を比較できるよう、年代ごとに基準を変えず、全対象者共通の区分基準を用いました。

表 1. 年代別のデジタルスキル3区分の構成
[調査対象:全国・20~79歳男女・n=7,165]

1. デジタルスキルが高いほど「便利・実利」の評価が高い

全国の20~79歳を対象にデジタルスキルとオンラインでお金を扱うことへの「便利・実利意識」「不安・リスク意識」との関係を分析しました。「便利・実利意識」の平均値は、低スキル層3.26点、中スキル層3.67点、高スキル層4.05点でした。デジタルスキルが高い層ほど、オンラインでお金を扱うことの利便性を強く評価しています。一方、「不安・リスク意識」も低スキル層3.54点、中スキル層3.66点、高スキル層3.73点となり、高スキル層で低くなる傾向はみられませんでした。

図1. デジタルスキル別 「便利・実利意識」「不安・リスク意識」の平均値[点]
[調査対象:全国・20~79歳男女・n=7,165]

※各指標は関連する5項目の平均値(1~5点)。得点が高いほど、それぞれ「便利・実利」「不安・リスク」を強く感じていることを示す
※図中の数値は小数第3位を四捨五入して小数第2位まで表示

2. すべての年代で、高スキル層ほど利便性を高く評価

年齢の違いを踏まえるため、年代ごとにデジタルスキルと「便利・実利意識」の関係を確認しました。その結果、20代から70代までのすべての年代で、高スキル層の評価が最も高く、低スキル層の評価が最も低くなりました。高スキル層と低スキル層の差は、20代で1.11点、30代で0.91点、40代で0.89点でした。50~70代でも、高スキル層が低スキル層を0.55~0.68点上回っています(図2、表2)。また、70代の高スキル層は3.89点で、20代の低スキル層の3.16点を上回りました。オンラインでお金を扱うことへの利便性評価は、年代だけではなく、同じ年代の中でもデジタルスキルによって異なることが示されました。

図2. 年代・デジタルスキル別 「便利・実利意識」の平均値[点]
[調査対象:全国・20~79歳男女・n=7,165]

※「そう思わない」1点~「そう思う」5点で回答した5項目の平均値。得点が高いほど、オンラインでお金を扱うことに便利さ・実利を感じていることを示す
※本文および図表の数値は、集計値の小数第3位を四捨五入して小数第2位まで表示


表2. 年代・デジタルスキル別 「便利・実利意識」の平均値と高スキル層・低スキル層の差[点]
[調査対象:全国・20~79歳男女・n=7,165]

※表中の「低」「中」「高」はデジタルスキル3区分を、「高-低」は高スキル層と低スキル層の平均値の差を示す

3. 20~50代の低スキル層で、「不安・リスク意識」が相対的に低い

次に、年代ごとにデジタルスキルと「不安・リスク意識」の関係を確認しました。「デジタルスキルが高ければ不安は小さくなる」とも考えられますが、実際には異なる傾向がみられました。
20代では、低スキル層の3.21点に対し、高スキル層は3.72点でした。30代と40代でも、高スキル層が低スキル層を0.39点上回りました。低スキル層に注目すると、不安・リスク意識は20代3.21点、30代3.33点、40代3.41点で、同年代の中・高スキル層より低い結果でした。これは「不安が少ない」と断定するものではなく、オンライン上のリスクを具体的に認識する程度が相対的に低い可能性も含みます。50代では差が0.16点に縮まり、60代ではほぼ差がありません。70代では低スキル層のほうが0.09点高くなりました。年齢が高い層ほど、オンラインでお金を扱うことに対する不安・リスク意識そのものが全体的に高い傾向が確認されました(図3、表3)。

図3.年代・デジタルスキル別 「不安・リスク」の平均値[点]
[調査対象:全国・20~79歳男女・n=7,165]



※「そう思わない」1点~「そう思う」5点で回答した5項目の平均値。得点が高いほど、オンラインでお金を扱うことに不安・リスクを感じていることを示す
※本文および図表の数値は、集計値の小数第3位を四捨五入して小数第2位まで表示


表3. 年代・デジタルスキル別 「不安・リスク」の平均値と高スキル層・低スキル層の差[点]
[調査対象:全国・20~79歳男女・n=7,165]

※表中の「低」「中」「高」はデジタルスキル3区分を、「高-低」は高スキル層と低スキル層の平均値の差を示す

以上から、デジタルスキルが高い人ほど、オンラインでお金を扱うことへの利便性を高く評価する傾向がみられました。一方、20~50代では低スキル層の不安・リスク意識が中・高スキル層より低く、デジタルスキルが高いことが不安の低さと結び付いているわけではありませんでした。

モバイルICTに関する調査結果は「モバイル社会白書」でも紹介しています。
当白書は、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、ぜひご覧ください。

調査概要 ―「2026年 お金とICT調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国・15~79歳男女
有効回答数 7,637(本分析対象:20~79歳 n=7,165)
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2026年2月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。

モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『モバイル社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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