このページの本文へ移動

モバイル社会研究所

メニュー

通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【ライフスタイル】
スマートウォッチ利用者は、健康に自信があり、アクティブな傾向
(2024年1月31日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

    スマートウォッチを利用している人は、
  • 身体運動の頻度が高い傾向
  • 体を動かすカルチャースクール・教室・地域サークル・スポーツクラブに参加する傾向
  • 同世代と比べて健康に自信がある傾向

調査結果

モバイル社会白書2023年版1章3節資料1-19ではスマートウォッチの利用率が約1割に達したことを報告させていただきました。本レポートでは2023年に実施した健康意識とICT利活用の調査から“スマートウォッチの利用”に着目し、 “身体運動の頻度”、“体を動かすカルチャースクール・教室・地域サークル・スポーツクラブの参加”、“同世代と比べて自分は健康であるか?という健康意識”の関係を分析した結果をお伝えします。

1. スマートウォッチを利用している人は、身体運動の頻度が高い傾向

“スマートウォッチの利用”と“1回30分以上の軽く汗をかく身体運動の頻度”の関係を分析しました。身体運動の頻度のうち、“ほぼ毎日”、“週に4回から5回”、“週に2回から3回”、“週に1回程度”を足し合わせた“週1回以上”の割合に着目しました。

全体のデータに着目すると、スマートウォッチを利用する人の週1回以上の身体運動の割合は60%、スマートウォッチを利用していない人の場合41%となりました。

次に性年代別で確認します。男性・女性ともに全ての世代において、スマートウォッチを利用する人は利用していない人より週1回以上の身体運動の頻度の割合が高くなることがわかりました。週1回以上の身体運動の頻度の割合が一番大きくなったのは女性60-79歳の68%、続いて男性60-79歳が66%となります。スマートウォッチを利用している人と利用していない人の週1回以上の身体運動の頻度の割合の差分に着目すると、一番大きくなったのは女性40-59歳の23%です。(図1)

図1. スマートウォッチの利用と1回30分以上の軽く汗をかく身体運動の頻度(性年代別)

出所:2023年健康意識とICT利活用調査

2. スマートウォッチを利用している人は、体を動かすカルチャースクール・教室・地域サークル・スポーツクラブに参加する傾向

“スマートウォッチの利用”と“体操・ヨガ・ダンスなどの体を動かすカルチャースクール・教室・地域サークル・スポーツクラブの参加頻度”の関係を分析しました。参加頻度のうち“参加している”、“ときどき参加している”、“たまには参加する”を足し合わせた“参加する”の割合に着目しました。

全体のデータに着目すると、スマートウォッチを利用する人の“参加する”の割合は31%、スマートウォッチを利用していない人の場合15%となりました。

次に性年代別で確認します。男性・女性ともに全ての世代において、スマートウォッチを利用する人は“参加する”の割合が高くなることがわかりました。“参加する”の割合が一番大きくなったのは女性60-79歳で48%となりました。おおよそ、二人に一人が“参加する”状況です。また、女性60-79歳は“参加している(定期的に参加している)”の割合が一番大きく37%となりました。(図2)

図2. スマートウォッチの利用と体操・ヨガ・ダンスなどの体を動かす
カルチャースクール・教室・地域サークル・スポーツクラブの参加頻度

※出所:2023年健康意識とICT利活用調査

3. スマートウォッチを利用している人は、同世代と比べて健康に自信がある傾向

“スマートウォッチの利用”と“同世代と比べて自分は健康であるか?という健康意識”の関係を分析しました。ここでは、“健康だと思う”と“やや健康だと思う”を足し合わせたものを“健康に自信がある”と評価しました。

全体のデータに着目すると、スマートウォッチを利用する人のうち“健康に自信がある”と回答した割合は63%、スマートウォッチを利用していない人の場合は58%となりました。

次に性年代別で確認します。男性・女性ともに全ての世代において、スマートウォッチを利用する人は、同世代と比べて“健康に自信がある”傾向がわかりました。“健康に自信がある”と回答した割合が一番大きくなったのはスマートウォッチを利用している女性60-79歳の76%、続いて男性60-79歳が66%となりました。“健康に自信がある”と回答した中で、スマートウォッチを利用している人と利用していない人の差分に着目すると、大きな差となったのが男性40-59歳と女性60-79歳の9%です。(図3)

図3. スマートウォッチの利用と健康意識(性年代別)

※出所:2023年健康意識とICT利活用調査

調査概要 ―「健康意識とICT利活用調査2023」―

調査方法 Web
調査対象 全国・15~79歳男女
有効回答数 7,166
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期 2023年2月

今後も健康意識とICT利活用状況等、分析を進めていきます。

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『ケータイ社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

page top