【ライフスタイル】
場所や状況などを気にせず写真や動画を撮影する行為:若年層は都市部、高年層は地方部在住のほうが「気になる」
(2024年1月18日)
調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~
ポイント
- SNS利用者のほうが「場所や状況などを気にせず写真や動画を撮影する」ことが気になる
- 若年層は都市部、高年層は地方部在住のほうが、気になる割合が高い
調査結果
NTTドコモ モバイル社会研究所では、2023年1月にスマホ利用マナーについて意識調査をしました。2023年8月17日のレポートでお伝えした「公衆空間で他人が場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる割合について、より詳細に分析した内容を報告します。
1. SNS利用者のほうが「場所や状況などを気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる
2023年8月17日のレポートで、「公衆空間で他人が場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる割合は、15歳~79歳の6割を超えることが明らかとなりました。それではSNSの利用有無によってその割合に違いがあるか、分析した結果を報告します。
Twitter/XおよびInstagramを利用している人とそうでない人で、気になる割合に違いがあるかを調査した結果、Twitter/XとInstagramの両者とも、各年代において利用者のほうが気になる割合が高い傾向がみられました。10代~20代ではTwitter/X、Instagramの利用有無による差が同程度でしたが、30代~50代、60代~70代では、Twitter/XよりもInstagramの利用有無による差のほうが大きく、利用者のほうが気になる割合が高いことが明らかとなりました。このことから、10代~20代の若者については、Twitter/XやInstagramなどのSNSの利用によって、公共の場での撮影に対するマナー意識が向上していることが示唆されます。また、30代以上では写真や動画を共有するSNSであるInstagramのほうが、公共の場での撮影のマナー意識に影響していると推察されます。
図1. 「場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる(Twitter/X利用・年代別)
[調査対象:全国・15~79歳・n=6,559]
出所:2023年一般向けモバイル動向調査
図2. 「場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる(Instagram利用・年代別)
[調査対象:全国・15~79歳・n=6,559]
出所:2023年一般向けモバイル動向調査
2. 若年層は都市部、高年層は地方部在住のほうが、気になる割合が高い
次に、居住地域の都市区分別に、「電車内やバス内などの公衆空間で、他人が場所や状況などを気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる割合に違いがあるかを調査しました。その結果、10代~20代では都市部に住む人で気になる割合は63%、地方部に住む人で気になる割合は58%となっており、都市部在住者のほうが気になる割合が高いことがわかりました。これには、都市在住のほうが、公共の場で撮影している状況に遭遇する割合が高いことなどが影響しているものと考えられます。一方で、60代~70代では、都市部在住者で気になる割合は59%、地方部在住者で気になる割合は63%となっており、地方部在住者のほうが気になる割合が高いことが明らかとなりました。このように、若年層と高年層で居住する都市規模別の傾向は異なることが明らかとなりました。
図3. 「場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為」が気になる(都市規模・年代別)
[調査対象:全国・15~79歳・n=6,559]
※都市部は特別区、政令指定都市、中核市、特例市(移行途中も含む)、人口20万人以上市が対象
※地方部は人口20万人未満の市町村が対象
出所:2023年一般向けモバイル動向調査
調査概要 ―「2023年 一般向けモバイル動向調査」―
調査方法 | Web |
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調査対象 | 全国・15~79歳男女 |
有効回答数 | 6,559 |
サンプリング | QUOTA SAMPLING、性別・年代(5歳刻み)・都道府県のセグメントにおいて日本の人口分布に比例して割付。 |
調査時期 | 2023年1月 |
問い合わせ先
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