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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【ライフスタイル】
15~24歳女性の約半数がフリック入力を利用
(2023年11月9日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 15~24歳女性の約半数がフリック入力を利用
  • 学生のフリック入力利用率は43%で他に比べて割合が高い
  • フリック入力を使っている人は各サービスの利用率が高い
  • 25~39歳、40~59歳ではパソコンを利用する人のほうがフリック入力を利用

調査結果

NTTドコモ モバイル社会研究所では、2023年2月にスマホ利用者を対象として、フリック入力*の利用実態について調査しましたので、その結果をお伝えします。今回の調査では、「スマートフォンの操作について、あなたがご自身で行っている操作をすべて選んでください。」と尋ねており、選択肢から「フリック入力を使っている」を選択した人をフリック入力利用者として集計しています。

※「フリック入力」はスマホ独特の文字入力方法で、キーを指ではらう(フリックする)ことで文字入力が可能な入力方法です。フリック入力では、「あ」「か」「さ」「た」「な」...と表示されたキーのうち、例えば「あ」のキーをタッチすると、その上下左右に「い」「う」「え」「お」の文字が表示されます。その状態で、入力したい文字の表示された方向に指をスライドさせて離すことで、その文字が入力できます。

1. 15~24歳の女性の約半数がフリック入力を利用

スマホ利用者を対象に、フリック入力を使っているかどうかを調査したところ、男女とも若年層のほうがその割合が高く、15~24歳の女性の約半数がフリック入力を利用していることが明らかとなりました。また、15~24歳では男女差が14ポイントとほかの年代に比べて大きく、女性のほうがフリック入力を使っていることがわかりました。一方で、60~79歳では男性が10%に対して女性が7%となっており、3ポイント程度男性のほうが利用率が高くなっていました。

図1.フリック入力を利用している人の割合(性・年代別)
[調査対象:全国・15~79歳のスマホ利用者・n=5,652]

出所:2023年スマホ利用者行動調査

2. 学生のフリック入力利用率は43%で他に比べて割合が高い

次に、スマホ利用者を対象に、職業別にフリック入力を利用する割合を比較したところ、学生の利用率がほかに比べて顕著に高く、43%となっていました。次いで、会社員・団体職員は23%、公務員・教職員は22%がフリック入力を利用していることが明らかとなりました。一方で、もっとも利用率が低かった専業主夫・主婦では、フリック入力を使っている人の割合は14%でした。次いで、2番目に利用率が低かったのは無職と回答した人で、その割合は15%でした。

図2. フリック入力を利用している人の割合(職業別)
[調査対象:全国・15~79歳のスマホ利用者・n=5,652] 

出所:2023年スマホ利用者行動調査

3. フリック入力を使っている人は各サービスの利用率が高い

次に、スマホ利用者を対象に、フリック入力を使用しているか否かによって、スマホでの各種サービスの利用率に違いがあるかを調査しました。その結果、どの年代においても、フリック入力を使っている人は各サービスの利用率が平均よりも高く、フリック入力を使っていない人はサービスの利用率が低いことがわかりました。60~79歳においては、フリック入力を使っている人の各サービスの利用率が平均に対して顕著に高くなっており、SNSや地図・乗換・ナビ・電子決済は平均より20ポイント以上高かったです。一方で、15~24歳においては、フリック入力を使っていない人の各サービスの利用率の低さが目立ち、ネットショッピング等やSNS、地図・乗換・ナビは平均より10ポイント以上低いことが明らかとなりました。

図3. スマホでの各種サービスの利用率(フリック入力の使用/不使用・年代別)
[調査対象:全国・15~79歳のスマホ利用者・n=5,652]

出所:2023年スマホ利用者行動調査

4. 25~39歳、40~59歳ではパソコンを利用する人のほうがフリック入力を利用

次に、スマホ利用者を対象に、日常的にパソコンを利用しているかどうかとフリック入力の利用率との関係を調査しました。年代別に比較した結果、25~39歳、40~59歳ではパソコンを利用する人のほうがフリック入力を使っている割合が高く、その差は25~39歳では8ポイント、40~59歳では6ポイントとなっていました。一方で、15~24歳と60~79歳においては、パソコンを利用している人とそうでない人とで、フリック入力の利用率に大きな差がないことがわかりました。

図4. フリック入力を利用している人の割合(パソコンの利用有無・年代別)
[調査対象:全国・15~79歳のスマホ利用者・n=5,652]

※「利用していない」には「パソコンを持っていない」を含む
出所:2023年スマホ利用者行動調査

調査概要―「2023年 スマホ利用者行動調査」―

調査方法 Web
調査対象 全国・15~79歳男女
有効回答数 5,652
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付しスマホ所有率を調査。調査結果からスマホ所有者比率に比例して再割付を実施。
調査時期 2023年2月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『ケータイ社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/

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