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モバイル社会研究所

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通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的とする、NTTドコモの社会科学系の研究所です。

【シニア】
自動運転を利用したい 60代で約半数 70代は3割超
(2023年12月15日)

調査・研究~モバイル社会研究所で実施している調査・研究テーマのご紹介~

ポイント

  • 自動運転を利用してみたい 60代で約半数、70代でも3割超(図1
  • 移動手段が自動車で交通の便が悪く、ネット高利用者の高い利用意向(図2
  • 「北陸・甲信越」「中国・四国」は自動運転の意向が高い(図5

調査結果

2023年1月に訪問留置法(調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙で質問票を配り後日回収)を用いて実査した結果より、自動運転の利用意向について、分析した結果をお伝えします。

1. 自動運転を利用してみたい 60代で約半数、70代でも3割超

自動運転について、利用してみたいか聞いた結果を図1に示します。60代では約半数、70代でも3割超が利用してみたいと答えました。

図1. 自動運転への利用意向

2. 「移動手段が自動車」「交通の便が悪い」「ネット高利用者」の自動運転への利用意向が高い

自動運転の利用意向と高い相関が見られた「現在の主な移動手段」「交通の便への不満」「現在のインターネット利用時間」となります。図2の通り「現在の主な移動手段」が「自動車」の場合、自動運転への意向が高い傾向が見られます。また図3の通り「交通の便への不満」が高いと、自動運転への意向が高くなり、図4の通り「現在のインターネット利用時間」が長い場合、自動運転への意向が高くなりました。

図2. 現在の主な移動手段と自動運転への利用意向

図3. 交通の便への不満と自動運転への利用意向

図4. インターネット利用時間と自動運転への利用意向

3. 「北陸・甲信越」「中国・四国」は自動運転の意向が高い

最後に地域別に自動運転の意向を見ていきます。「北陸・甲信越」「中国・四国」の意向が高い結果でした。主な交通手段、交通の便への満足、インターネット利用意向、年代構成比等が関連した結果と思われます。なお地域別傾向は参考①②及びレポート(2023年6月15日)をご覧ください。

図5. 自動運転への利用意向(地域別)

高齢者の移動手段をどう確保していくか、その選択肢の一つとして、自動運転が今後広がるかもしれません。その時に今回の利用意向通りに広がっていくのか、また意向がありながら、利用できない層ができていないか、調査を続けていきたいと思います。なお、調査方法は違いますがweb調査で全年代の自動運転の意向を調べた結果はレポートで公開しています。

なお、シニアに関する調査結果は「モバイル社会研究所白書2023年版」でも紹介しています。

当白書は、シニアに関する調査結果だけではなく、ICT利用状況全般の調査結果をまとめていますので、是非ご覧ください。

モバイル社会研究所白書2023年版(全体)
モバイル社会研究所白書2023年版(シニア調査)

参考資料

図6. 交通の便への不満 地域別



図7. 現在の主な移動手段 地域別



表1. 地域別サンプル数

調査概要 ―「2023年シニア調査」―

調査方法 訪問留置調査
調査対象 全国・60~79歳男女
有効回答数 1,350
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期 2023年1月

問い合わせ先

本レポートのお問い合わせについては、「お問い合わせページ」でご確認ください。


モバイル社会研究所では、「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を『ケータイ社会白書』として下記のURLで公開しています。ぜひご活用下さい。
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/index.html

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