第5章 子どものICT利用
モバイル社会白書Web版
1節 子どものICT端末所有状況
子どもが利用・所有している端末,インターネット利用終了時間
◆ポイント◆
[資料5-1] 自分専用の端末として子どもが所有している携帯電話の種類[学年別]
- スマートフォン所有率は中学生になると6割程度に拡大。
[資料5-2] 利用している携帯電話の種類[学年別]
- スマートフォン利用率は小1~小3では3~4割ほど。
- 小6で過半数を超え,中学生になると7割程度に拡大。
[資料5-3] 利用・所有している端末の種類[学年別]
- スマートフォンは中学生になると利用率が7割程度に拡大し,自分専用の端末として所有している割合も60%となる。
- タブレットはいずれの学年でも2~3割が利用。パソコンは中学生になると2割程度が利用。
[資料5-4] 利用している携帯電話の種類[地域・学年別]
- 中学生になると地域差がやや見られ,関東,近畿地方のスマートフォン利用者は約8割となる。
[資料5-5] 所有している携帯電話の種類の年次推移[学年別]
- スマートフォン所有率は,2019年からは小4~小6,中1~中3で減少傾向が見られた。
[資料5-6] 利用している携帯電話の種類の年次推移[学年別]
- スマートフォン利用率は,前年から横ばい。
[資料5-7] スマートフォン使い始め理由[学年別]
- 「緊急時に子どもと連絡が取れるように」が半数。
- 小学生では「緊急時に子どもと連絡が取れるように」や「子どもがどこにいるかわかるようにしたいから」という保護者のためにスマートフォンを持たせるが,中学生になると子ども自身のコミュニケーションや情報活用のツールとして持たせる傾向。
[資料5-8] インターネット(検索,YouTube,オンラインゲーム,LINEなど)利用終了時間[地域・学年別]
- 中学生になると6割以上が夜10時以降までインターネットを利用していると回答。
2節 子どものICTサービス利用状況
ICTサービス利用頻度,調べものでのICT利用頻度,文字入力スキル
◆ポイント◆
[資料5-9] 通話(LINE通話など通話アプリも合わせた通話時間)の利用頻度[地域・学年別]
- 通話機能を利用する子どもは,学年が上がるに伴い拡大し,中学生になると3割ほどが毎日利用。
[資料5-10] YouTubeの利用頻度[地域・学年別]
- いずれの地域でも毎日YouTubeを利用している小学生は3割を超え,中学生になると過半数となる。
[資料5-11] テレビ番組の視聴頻度[地域・学年別]
- 毎日テレビを見ているのは,小学生は7~8割,中学生では6~7割。
[資料5-12] ストリーミングサービスの利用頻度[地域・学年別]
- 毎日ストリーミングサービス(Netflix・Amazon Prime等)を利用している小中学生は1割程度。
[資料5-13] LINEの利用頻度[地域・学年別]
- 中学生になると利用率は一気に拡大し,毎日LINEをする子どもは関東・近畿では7~8割,北海道・東北・中部・東海・中国・四国・九州では約5割となる。
[資料5-14] Twitterの利用頻度[地域・学年別]
- Twitterは13歳未満は利用制限があるため,小学生ではほぼ利用されないが,中1~中3では毎日利用は約1割となる。
[資料5-15] Instagramの利用頻度[地域・学年別]
- Instagramは13歳未満は利用制限があるため,小学生ではほぼ利用されないが,中学生では毎日利用が約2割となる。Twitterより利用頻度は比較的高い傾向。
[資料5-16] TikTokの利用頻度[地域・学年別]
- TikTokは小4~小6の1割ほどが毎日利用,中学生になると3割ほどが毎日利用。
[資料5-17] スマートフォンやタブレットでのゲームの利用頻度[地域・学年別]
- 中学生になると毎日スマートフォンやタブレットでのゲームをする子どもは5割ほどになる。
[資料5-18] 専用ゲーム機で遊ぶ時間[地域・学年別]
- 小学生で毎日専用ゲーム機で遊ぶ子どもは, 4~6割。中学生になると約3割に減少。
[資料5-19] 学校や塾の宿題について,インターネットで調べたり動画を見る頻度[地域・学年別]
- 中学生になると学校や塾の宿題について毎日インターネットで調べたり動画を見たりする子どもが2割ほどとなる。
[資料5-20] 普段の生活で疑問に思ったことについてインターネットで調べたり動画を見る頻度[地域・学年別]
- 中学生になると2割程度が毎日疑問を調べると回答。
[資料5-21] 子どもの文字入力スキル[地域・学年別]
- 携帯電話で手早く文字入力ができる中学生は6~8割,パソコンでは約3割。
3節 保護者の意識と親子間ルール
子どものICT利用への期待や不安,親子間ルール設定率,親子の連絡頻度,フィルタリング利用率
◆ポイント◆
[資料5-22] 子どものICT利用に関する保護者の期待[地域・学年別](複数回答)
- 「情報を適切に収集する力が身につく」がいずれの学年でも約4~6割と比較的期待が高い傾向。
- 「家族とコミュニケーションが取りやすくなる」は小4~中3にかけて関東の保護者の期待が比較的高い傾向。
- 「勉強の励みになる」はいずれの学年でも約2~4割。
[資料5-23] 子どもに携帯電話の利用を教える場合に保護者が感じる不安[地域・学年別](複数回答)
- 「安全な使い方」については特に小学生の保護者の6~8割が不安に感じている。
- 「使いすぎないための時間管理の方法」については小学生の保護者のおおよそ過半数が不安視。
- 「端末やアプリの操作方法」はいずれの学年も1~2割と,比較的不安に感じる割合は低い傾向。
[資料5-24] スマートフォン利用の親子間ルールの設定率[学年別](複数回答)
- 「スマホを使うのは決められた時間だけ」「食事中にスマホを利用しない」は,小学校低学年でも6割以上が設定。
- 小学校低学年から高学年になるにつれて,個人情報の公開や料金に関するルール設定率が拡大。
- 中学生になると,「LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友だちの悪口を書かない」等,オンラインでの人間関係についてのルール設定率が拡大。
[資料5-25] スマートフォンを使いすぎてしまう理由[性学年別]
- スマートフォンを利用する中学生の保護者の約9割が「使いすぎていると思う」と回答。
- 「使いすぎていると思う」と回答した保護者にその理由をうかがった結果は,「楽しくてやめられないため」が約7割,「暇つぶしのため」が約6割で比較的高い。中学生になると「友だちづき合いのため」なども約5割となる。
[資料5-26] 子どもがスマートフォン利用の親子間ルールを破った際の行動[性学年別](複数回答)
- 親子間ルールを破った際には「子どもに注意する」が多く約6~7割。
- 「端末の利用時間や利用アプリを制限するような設定をする」は中学生男子や小中学生の女子は約3割だが,小学生男子が約4割と比較的高い傾向。
[資料5-27] 親子間の直接顔を合わせた会話時間[地域・学年別]
- 会話時間は学年が上がるに伴い全体的に減少傾向。
- 毎日2時間以上の割合は,小1~小3では約8割だが,中学生では6割程度に減少。
[資料5-28] 子どもが一人で過ごす時間[地域・学年別]
- 子どもが一人で過ごす時間は学年が上がるにつれて拡大。毎日2時間以上の割合は,小1~小3が約1割,小4~小6が約2割,中1~中3が約4割。
[資料5-29] 親子間のメッセージ(LINEやメールなど)のやりとりの頻度[地域・学年別]
- 親子間のメッセージ利用頻度は学年が上がるにつれて拡大。
- スマートフォン利用率の高い関東,近畿では,中学生になると3人に1人が保護者と週に4,5回以上メッセージをやりとり。
[資料5-30] フィルタリングや利用制限などの利用率の年次推移[学年別]
- 2018年2月より,18歳未満の「フィルタリングサービス」の店頭での設定が義務化されており,スマートフォンを持ち始める小学校高学年~中学生にかけてフィルタリング設定率が拡大傾向。
[資料5-31] 校内での私物の携帯電話の利用ルール[地域・学年別]
- 小中学生ではいずれの学年でもおおよそ8割以上が校内への持ち込み制限がある。
[資料5-32] オンラインでのやりとりに利用しているツール[学年別]
- オンラインでのやりとりは,学校や塾に関するやりとりでは「LINEグループ通話」「Zoom」が比較的利用されているが中学生でも約1割。
家庭では「LINEグループ通話」の利用が中学生で約6割。