迷惑通信に関する電気通信事業者の責務:法律・制度論

04-05

身に覚えのない有料サイトの使用料金を請求するメールが届くなど、迷惑メールや詐欺まがいのメールを受け取った経験はありませんか?電子メールに限らず、パソコンのコンピュータウイルス、闇金融業者からの嫌がらせ電報などもあり、携帯電話やパソコンを取り巻く迷惑通信が急増しています。

実際に携帯電話向けに送られてくるメールの大半は、迷惑メールであり、それをより分けて配信するフィルタリング設備などのシステムに莫大な投資がなされています。

しかしながらそれでもなお、迷惑メールが利用者の皆さんに届いてしまう・・・迷惑通信というのは元々、迷惑な通信を発信する人に責任があります。
しかしながら、身元が特定されないように巧みに迷惑通信を行うため、被害者側で迷惑通信を行った人の責任を追及することが困難だという現実があります。

そこで、通信事業者に対して何らかの対策を求める声が挙がるわけですが、通信事業者にはいろいろな制約があり、どのように、どこまで合法的に対策を講じることができるのか難しい面があります。

それは技術やコストの面だけではなく、通信事業者は、通信の内容を知ってはならないという「通信の秘密」を守る義務を負っているからです。
迷惑メールだからといって、メールの内容を見て、迷惑メールと判断したり、迷惑メールだから届けないということが、原則的にはできないことになっているのです。

法律と現実の狭間でジレンマに陥っている現状に対して、どのような制度的な枠組みが望ましいのか、研究を進めていきたいと考えています。

研究者紹介

  • 第一回理事会報告をもとに再構成しております。
  • 文責・モバイル社会研究所・企画担当。
  • ※敬称略